【村上武資の目】錦織 フォアは復調も 欲しい効率性

[ 2019年6月6日 08:49 ]

テニス 全仏オープン第10日 ( 2019年6月4日    パリ・ローランギャロス )

ナダル戦で右腕や腰にテーピングしながらプレーする錦織(撮影・小海途 良幹)
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 ナダルは錦織対策を徹底していた。ラリーで時折、軌道の高いボールを入れてタイミングを外し、圭にテンポ良く打たせないようにしていた。ボールに回転力がありバウンドして“ギュン”と跳ねる。差し込まれ気味になった圭にミスヒットさせてから攻撃に出てきた。

 圭は昨年のウィンブルドン選手権からグランドスラムで4大会連続の8強。一年を通して安定した成績を残すことは素晴らしい。クレーシーズンに入ってフォアハンドの調子が悪く、攻撃のバリエーションが少なかったが、全仏に入ってからは回転量を増やして角度をつけて相手をコートの外に追い出せるようになった。欲を言えば、より効率的に勝ち上がることが理想だ。次の4大大会のウィンブルドンは芝。リターンで相手サーブにプレッシャーをかけられる圭にも十分にチャンスはあるだろう。(WOWOW解説者、ロンドン五輪代表監督)

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