萩野 5月から練習再開していた「本心から泳ぎたいという欲求を感じ取って泳いでいる」

[ 2019年6月6日 15:01 ]

 競泳の2016年リオデジャネイロ五輪男子400メートル個人メドレー金メダリストで、3月から不振のため無期限休養していた萩野公介(24=ブリヂストン)が6日、都内で取材に応じ、5月から母校・東洋大のプールで練習を再開していることを明かした。「今までどおりビシバシやってるわけじゃないけど、水泳が凄く好きで、本心から泳ぎたいという欲求を感じ取って泳いでいる」と話し、4日からは他の選手に交じって練習していることも明かした。

 萩野は2月のコナミ・オープンで練習どおりのタイムが出ず、「結果に対して泳ぐ前から不安に思うようになり、正直(泳ぐのが)つらいなという思いが先に出るようになった」という。それまでは「自分ができないことを人に話すのはダメだという気持ちがあって」1人で悩んでいたが、日本代表の平井伯昌ヘッドコーチに「水泳が嫌いになりそう」などと相談して休養を決断。4月の日本選手権を欠場してドイツやギリシャへ1人で旅行したほか、友人や地元・栃木などの関係者ら「普段は会えない人にたくさん会って、応援パワーをもらえた」とすっきりした表情で話した。平井ヘッドコーチから「辞めたかったら辞めていい。辞めることも選択肢に入れて考えろ」、地元のスイミング関係者からは「引き際は自分で決めろ」と言われ、「このまま終わるのは嫌だ。もっと高みを目指さないと」と決意。「東京五輪での複数種目での金メダル獲得を目標にやっていこうと思った」と語った。

 久しぶりにプールに入った時は「気持ちいいなと思った」という。本格的な練習に取り組む予定は「時の流れに身を任せて。テレサ・テン」と明言しなかったが、今後は20年東京五輪の代表選考会となる来年4月予定の日本選手権をターゲットに、出場標準記録を突破する狙いも含めて、8月のW杯東京大会か9月の国体で復帰する考え。現在はベスト体重より5キロ重い77キロというが、「すぐに落ちると思う」と話し、ブランクによる不安は「全くない」と否定した。

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2019年6月6日のニュース