伊調馨 コンディション「8割未満」も…2年8カ月ぶり国際大会へ意欲

[ 2019年4月10日 20:24 ]

<女子レスリング公開練習>田南部コーチを相手に軽快な動きを見せる伊調(撮影・吉田 剛)
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 レスリングのアジア選手権(23日から中国・西安)女子日本代表が10日、東京都北区の味の素ナショナルセンター(NTC)で強化合宿を開始し、五輪4連覇を達成した2016年リオデジャネイロ五輪以来、2年8カ月ぶりの国際大会に臨む57キロ級の伊調馨(34=ALSOK)も姿を見せた。合宿には希望日のみ約1時間かけてNTCへ通うが、1月に左足首、3月に右足首を痛めるなどケガが多く、この日はほぼ別メニュー。途中からはアドバイザーとして合宿に参加している田名部力コーチとマンツーマンで技の確認に取り組んだ。

 伊調は昨年末の全日本選手権で復活優勝を果たしており、6月の全日本選抜でも勝てば、東京五輪の出場権が懸かる世界選手権(9月、カザフスタン)代表に決まる。アジア選手権は代表選考には直接関係なく、「知っている人も、やったことがある選手も1人もいない。どんな戦いになるのか不安はある」という。それでも57キロ級の昨年の世界選手権女王が栄寧寧(ロン・ニンニン)とあり、「開催国の選手でもあるし、東京五輪へ向けての自分でも大きな一番になると思う」と意欲十分。相手は21歳だが、「マットに上がったら年齢は関係ない。向こうも(伊調を)34歳と思わないのでは」と話した。

 日本レスリング協会の西口茂樹強化本部長は「負けるとしたらケガなどのアクシデントだけ。そのぐらいの差はある。中国人選手が世界王者だが、申し訳ないけど格が違う」と自信たっぷり。伊調は現在のコンディションを「8割いかないぐらい」としながらも、全日本選手権以降は「感覚を戻すことも含めて、技や展開をゆっくり、正確に戻すということを4カ月やってきた」と明かし、「まだ代表には決まっていないけども、自分の中では東京へ向けて今を大事にしたい気持ちはある」と話した。

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2019年4月10日のニュース