東京パラ、マラソンは五輪と同じコースで実施 室伏広治氏「広域でダイナミック」

[ 2019年4月8日 14:43 ]

東京パラリンピックのマラソンコースを発表する(左から)室伏広治氏、西田宗城、増田明美さん
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 2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会は8日、東京パラリンピック最終日(20年9月6日)に行われる陸上競技マラソンのコースを発表した。東京五輪と同じく現在建設中の新国立競技場をスタート・フィニッシュとし、浅草雷門、日本橋、銀座、増上寺、東京タワー、皇居外苑など東京の名所を回る42・195キロのコースとなる。東京パラリンピックのマラソンはT12(視覚障がい)男女、T46(上肢切断など)男子、T54(脳性まひ以外の車いす)男女が実施される。

 都内で開かれた会見に出席した組織委の室伏広治スポーツディレクターは「(2012年)ロンドン、(2016年)リオデジャネイロのパラリンピックは周回コースだったが、東京はパラリンピックのマラソンとしては類を見ない、広域でダイナミックなコース設計となっている」と説明。五輪のマラソンコース決定後にパラリンピックの特有要素や安全性などを検討し、国際パラ陸上競技連盟(WPA)の承認を得たという。スタート時間は午前7時が予定されているが、暑さを考慮して今後最終調整する。

 五輪とパラリンピックのマラソンコースが同じなのは、2008年北京大会以来。日本パラ陸上競技連盟の増田明美会長は「五輪と全く同じコースでパラリンピックが行われるのは選手として喜ばしい。フィニッシュで大歓声を浴びて帰ってくるのは、頑張った選手へのご褒美ということで、いいですね」と絶賛。「パラでは過去最高に走りやすいと思う。日本が誇れるコース」と太鼓判を押し、車いす部門に関しては「スピードは凄い迫力。F1レースを見ているみたい。最初が下りなので、よりスピード勝負になる」と見どころを話した。

 また、昨年のパリマラソン車いすの部で日本人初優勝を飾った西田宗城(35)も「スタートとゴールが五輪と同じというのは選手としてモチベーションが上がる」と歓迎のコメント。終盤の38キロ付近から40キロ過ぎまでに約30メートルの上りがある厳しいコースでもあるが、「上りの手前までに仕掛け、駆け引きがあって、いろんな展開をつくれるのが今回のコースではないか」と分析した。自身は28日にロンドンで開かれる「WPAマラソン世界選手権」に出場を予定しており、「世界選手権で4位以内が東京大会への推薦条件。4位以内を目指して走りたい」と抱負を述べた。

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