東京五輪 男女バスケ 開催国枠決定 大河副会長「神様は見放さなかった」

[ 2019年3月31日 05:30 ]

昨年9月、W杯アジア2次予選でイランに勝利し喜ぶ(左から)八村、渡辺、富樫ら

 国際バスケットボール連盟(FIBA)は30日、コートジボワールで理事会を開き、20年東京五輪で5人制の男女日本代表に開催国枠を付与することを決議した。男子は76年モントリオール五輪以来、11大会ぶり7度目の出場となる。

 苦しかった道のりを象徴するように、最後もアクシデントに見舞われた。悪天候によるフライトスケジュールの乱れで、日本協会の三屋祐子会長は理事会に遅刻。会場到着後に吉報を聞いた。

 5人制男子の五輪出場は44年ぶりの快挙。日本で連絡を受けた大河正明副会長は「五輪には一生出られないのではないかと思っていたが、神様は見放さなかった。ここが出発点」と声を弾ませた。  日本代表が主要な世界大会に自力で出場したのは98年世界選手権(現W杯)が最後。開催国枠で出場した06年世界選手権は惨敗し、大会運営で13億円の赤字を出した。責任問題が浮上し、日本協会は内部分裂。機能不全に陥り、日本オリンピック委員会から交付金停止と資格停止の処分を下された。

 14年11月にはNBLとBjリーグの2つのトップリーグが併存することを理由に、FIBAから国際試合への出場資格停止処分を受けた。15年8月に解除されたが、16年7月のリオ五輪最終予選で敗退。16年9月にBリーグが開幕してFIBAから改革を評価されるも、東京五輪の開催国枠付与には世界で戦える実力を示すことが条件とされた。

 17年11月にスタートしたW杯中国大会アジア予選は開幕4連敗からの8連勝で、自力では21年ぶりの本大会出場権を獲得。代表強化とガバナンス面の改革が実り、東京五輪切符を手にした。W杯と五輪の出場権を掴み、ついに暗黒時代を脱出。次は世界を驚かすための挑戦が始まる。

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2019年3月31日のニュース