大坂 18年ぶり快挙狙う!4大大会初Vから連覇は過去5人だけ

[ 2019年1月26日 05:30 ]

全豪OP女子シングルス決勝に向け、アメフットのボールを使い調整する大坂(AP)
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 テニスの全豪オープン女子シングルスで第4シードの大坂なおみ(21=日清食品)は26日午後7時半(日本時間午後5時半)開始の決勝で第8シードのペトラ・クビトバ(28=チェコ)と対戦する。決戦を翌日に控え、気温41度の酷暑の中で約15分の調整を行った。昨年の全米に続く4大大会優勝の懸かる大一番。グランドスラムを初優勝から連覇すれば史上6人目、ジェニファー・カプリアティ以来18年ぶりの快挙となる。

 気温41度、肌を刺すような日差しの中、大坂が集中力を研ぎ澄ました。クビトバを想定した左利きの17歳のオーストラリア人男性が打ち込んでくるサーブの軌道を一球、一球、確かめながらリターンした。約30本。サーブと動きが似ているため、アップで取り入れているアメフットのボールでのキャッチボールも含め、屋外コートで汗を流したのは20分足らずだったが、濃密な時間を過ごした。

 4大大会でのサウスポーとの対戦は18年ウィンブルドン3回戦のケルバー戦以来だが、対策は万全。サーシャ・バイン・コーチは「相手はビッグサーバーで左利き。危険な相手だが、なおみはアジャストするのがとてもうまい」と強調した。

 既に日本歴代最高の世界ランク2位以上が確定。4大大会で2大会連続決勝進出など今大会の大坂は日本テニス史を数多く塗り替えているが、決勝では世界的にも18年ぶりの快挙が懸かる。昨年の全米でグランドスラム初優勝。初めて頂点に立った次の4大大会でも優勝すれば、68年のオープン化以降では01年のカプリアティ以来史上6人目で、18度の4大大会優勝を誇る“レジェンド”のエバートらに並ぶ。尊敬するS・ウィリアムズやヒンギス、シャラポワらも成し得なかった偉業に挑む。

 クビトバとは初顔合わせ。現在の世界ランクトップ10で対戦経験のない唯一の選手だ。大坂は現トップ10との初対戦は3勝5敗と黒星が先行。英大手ブックメーカー・ウィリアムヒルの倍率も相手の1・73に対して2・10とクビトバ優位とみている。だが、昨季2勝20敗と苦戦した第1セットを落とした試合で今大会は2勝するなど今の大坂の前でデータは意味をなさない。

 勝者が優勝と世界ランク1位の座を手にする頂上決戦。4大大会連覇に限っても達成すれば、14年全米、15年全豪のS・ウィリアムズ以来で、実力伯仲の女子テニス界に“なおみ時代”到来を告げる勝利となる。前日練習を海外メディアが取材するなど注目は高まるばかりだが、大坂は「目標はトーナメントに勝つこと。ランキングは後からついてくると思うので、一つの目標に集中したい。とてもタフな試合になる」と意に介していない。クビトバを攻略して、今度は世界のテニス史を動かす。

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