桃田「感謝をずっと」日本男子初の世界1位も慢心なし「一つ一つ全力で」

[ 2018年12月4日 05:30 ]

スポーツニッポンフォーラム「FOR ALL 2018」表彰式 ( 2018年12月3日 )

グランプリを受賞し、DA PUMP「U.S.A.」ダンスを踊る(左から)バドミントンの桃田、サッカーの西野前日本代表監督、ゴルフの畑岡(撮影・木村 揚輔)
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 スポーツニッポンフォーラム制定「FOR ALL 2018」の表彰式が3日、東京都文京区の東京ドームホテルで開催された。グランプリはバドミントンの世界ランク1位、桃田賢斗(24=NTT東日本)、女子ゴルフでTOTOジャパンクラシックなど米ツアー2勝を挙げた畑岡奈紗(19=森ビル)、サッカーW杯ロシア大会で日本代表を決勝トーナメントに導いた、前日本代表監督の西野朗氏(63)が受賞。それぞれ副賞として100万円が贈られた。

 桃田は今年の“My流行語”に「感謝」を挙げた。「1年間ずっと言っていると思う。これは当たり前のようで、当たり前にするのが難しい。ずっと口に出していきたい」。2日の全日本総合選手権で3年ぶりの優勝を飾ったばかり。疲れの色も見せず、爽やかな笑みを浮かべた。

 与えられたチャンスを生かし、感謝の上に努力を積み上げて最高の2018年につなげた。ちょうど1年前の全日本総合選手権では準々決勝で敗退。「A代表には入れないと思っていた」というが、強化本部の推薦で日本代表に復帰した。その期待に応え、8月の世界選手権で日本男子初のシングルス制覇を果たすなど今季すでに8冠。「自分でも予想していないぐらいタイトルが獲れた」と大躍進を遂げた。

 五輪3大会連続銀のリー・チョンウェイ(マレーシア)、リオ五輪を制したシン・リュウ(中国)、五輪2連覇の林丹(中国)とレジェンドたちから初勝利を挙げ、9月末には日本男子で初めて世界1位に上り詰めた。周囲の期待は自然と東京五輪での金メダルに向かうが桃田はもっと謙虚だ。「一つ一つ全力で取り組むこと。そうしないと課題も成果も見えてこない。五輪に出ることができたら、その積み重ねが生きてくると思う」。世界最高のプレーヤーは慢心することなく自分を磨き続けている。

 ◆桃田 賢斗(ももた・けんと)1994年(平6)9月1日生まれ、香川県出身の24歳。福島・富岡高卒。7歳でバドミントンを始める。15年世界選手権男子シングルス3位。16年4月に発覚した違法賭博問題による出場停止処分でリオ五輪出場を逃す。代表に復帰した18年は8月の世界選手権で金メダル獲得。9月には世界ランキング1位となった。左利き。1メートル75、68キロ。

 ▼「スポーツニッポンフォーラム」って?「スポーツ振興支援、国民の健康づくりを語り合い、明るく元気な日本をつくる」ことを目的に官民一体で構成した異業種勉強交流会。開催は年4回で、そのうち1回は表彰制度「FOR ALL」を設けている。表彰者は選考委員会を経て決定。(1)スポーツを通じて日本を元気づける顕著な働きをした個人または団体。(2)社会貢献ならびに地域振興に寄与した個人または団体にグランプリが贈られる。

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