【立花泰則の目】リオまではあった「日本はこれが強い」という特色が欲しい

[ 2018年10月31日 10:00 ]

体操 世界選手権第5日 ( 2018年10月29日    カタール・ドーハ )

男子団体総合で3位となった日本の(左から)谷川航、田中、萱、白井、内村
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 男子団体総合決勝は上位国全てにミスが出る展開だったが、日本が金メダルを獲る実力は十分にあった。ただ、日本、ロシア、中国が表彰台に立ったリオ五輪の時よりも、3強の争いはさらに激化したと感じる。内村選手は凄くチームをまとめ、引っ張っていた。跳馬は演技しなかったためサブ会場で平行棒と鉄棒の準備をしてもよかったが、会場に残って若手を見守り鼓舞していた。

 中国は平行棒で爆発的なスコアを稼ぎ、ロシアは床運動、つり輪、跳馬とパワー系の種目でトップの得点をマークした。リオ五輪までは日本も床運動を筆頭に圧倒できる種目があったが、今大会では中国やロシアに比べると印象が薄い。総合力を上げるのはもちろんだが、その中で「日本はこの種目が強い」という特色が欲しい。それが審判へのアピールになり、ライバルへのプレッシャーになり、自分たちの自信につながるからだ。(12年ロンドン五輪男子代表監督)

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2018年10月31日のニュース