成田　東京五輪出場権獲りへ、ＴＯＴＯ勝って「米ツアー行く」

ＴＯＴＯジャパンクラシック　練習を行う成田（撮影・成瀬　徹）
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　国内唯一の全米女子プロゴルフ協会公式戦で、日本ツアーも兼ねるスポニチ主催「ＴＯＴＯジャパンクラシック」は１１月２日から３日間、滋賀県大津市の瀬田ＧＣ北Ｃで行われる。２０年東京五輪出場を目指す成田美寿々（２６＝オンワードホールディングス）にとって世界最高峰の米ツアーは、その夢をかなえる格好の舞台となる。勝って来季は米ツアー本格参戦。勝負の３日間となる。

　どうしても譲れない夢がある。２０年東京五輪出場。成田がその夢の実現へ“近道”と考えるのが世界最高峰の舞台、米ツアーだ。

　「この試合を勝ったらもちろん来シーズンは米ツアーに行きます。その方がポイントも高いですから」

　２０年東京五輪の出場者は国際ゴルフ連盟（ＩＧＦ）が定める五輪ゴルフランキングによって決定される。同ランクの基礎となるのは、女子はロレックス世界ランキング。今週、世界１位に返り咲いたＡ・ジュタヌガーン（タイ）を筆頭に同ランクの上位５０人中４５人は米ツアー勢で占められる。同ツアーで上位に食い込み、そして、勝利することこそが五輪日本代表を勝ち取ることにつながっていく。

　日本ツアー通算１１勝。１４年のワールドレディースでは後に世界ランク１位となるフォン・シャンシャン（中国）とのデッドヒートを制して国内メジャー初優勝を飾っている。

　「特に今週、この選手を見たいというのはないですね。ジュタヌガーンもヘンダーソンも柳簫然も田仁智もこれまで一緒に回って見てきたので」

　ジャパンクラシックにはプロ１年目だった１２年から昨年まで６年連続で出場。この間、全米女子オープン、全英女子オープンなど海外メジャーも経験し、真剣勝負を繰り広げる世界のトッププレーヤーとの“距離”も体感した。ジュタヌガーンらを単なる憧れの存在ではなく、実際に打ち倒す相手と捉えるまで自分を高めてきた。

　この日９ホールをラウンドした成田の最新ランクは５７位。出場枠と同じ、五輪ランキング上位６０人にその名はない。東京五輪への道はここ瀬田から始まる。

　▼東京五輪への道　現在、国際ゴルフ連盟（ＩＧＦ）が稼働させているのが２０年東京の選定基準となる五輪ランキング。女子はロレックス世界ランキング、男子は世界ゴルフランキングを基に算出され、女子は１８年７月８日〜２０年６月２９日が対象期間。ポイントは大会レベルによって決定され、ランク上位選手が多く出場する米ツアーなどのポイントが高くなる。男女の出場人数はともに６０人。現在、女子の首位は朴ソンヒョン（韓国）。今大会出場選手の中ではＡ・ジュタヌガーン（タイ）が最上位で２位、柳簫然（韓国）が３位。日本人では畑岡奈紗が１２位、鈴木愛が１８位となっている。