スミス流強化策 ラグビー神鋼が自社工場訪問で歴史学ぶ

[ 2018年4月25日 21:09 ]

神戸製鉄所からクラブハウスに持ち帰った高炉の耐火れんがを手にする神戸製鋼の前川鐘平共同主将
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 ラグビー・トップリーグの神戸製鋼が25日、神戸市の同社神戸製鋼所を、選手、スタッフ全員で訪問した。世界的指導者のウェイン・スミス新総監督(61=ニュージーランド)の提案で実現したもの。No・8前川鐘平共同主将(29)は「長い歴史がある会社。それを再認識することはできたと思う」と意義を口にした。チームは近年、前川のような社員選手が減り、プロ選手や外国人選手が多くなっている。企業チームであることを再認識させる狙いが、新指揮官にはあった。

 現地では、NHKで以前放送されたこの工場を題材としたドキュメント番組を鑑賞。95年1月17日の阪神・淡路大震災で大打撃を受けながら、わずか2カ月半後に高炉を復旧させた会社、従業員のストーリーだった。福本正幸チームディレクターによると、スミス総監督はメモを取り、熱心に見ていたという。英語の字幕が入った映像を、外国人選手も見入っていたそうだ。社員選手であり、日本代表49キャップのプロップ山下裕史(32)も「見るのは3度目ですけど、何回見ても感動します」と、刺激を受けていた。

 その高炉は、昨年10月に停止。解体された耐火れんがの一部を、全員が1個ずつクラブハウスに持ち帰った。アシスタントコーチとして母国のワールドカップ連覇に貢献した知将は、名門復活へ、あらゆる策を施していく。

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2018年4月25日のニュース