【大隅潔の目】納谷「ジジバカ」喜ばせていた幼少期の誓い

[ 2018年1月17日 08:00 ]

大相撲初場所3日目 ( 2018年1月16日    東京・両国国技館 )

前相撲で白星をあげ笑顔でポーズをとる納谷(左)と豊昇龍
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 晩年の大鵬さんは自分のことを「ジジバカ」と言って孫たちの成長をとても楽しみにしていた。特に納谷は、幼い頃から祖父の現役時代のDVDをよく見ていたそうだ。母親の美絵子さんに「自分もおじいちゃんのように、負けた相手にも手を差し伸べられる相撲取りになりたい」と言って大鵬さんを喜ばせていたと聞く。

 新弟子は学校を卒業する3月場所でデビューすることが多いが、納谷は1月から土俵に上がった。今場所6日目の1月19日が大鵬さんの5回目の命日で、その直後の8日目が新序出世披露の日。とてもいいタイミングでの門出になったと思う。昭和の大横綱もきっと天国で祝福しているはずだ。

 大鵬さんの入門時は、今の納谷よりはるかに細くて軽かった。でも、人一倍の稽古を重ね頂点まで上り詰めた。納谷もそれに負けないくらいの稽古をして、大好きだったおじいちゃんの背中を追いかけてほしい。 (東京相撲記者クラブ会友)

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2018年1月17日のニュース