【玉ノ井親方・視点】日馬と豪栄 横綱の精神力がはるかに上だった

[ 2017年9月25日 09:42 ]

大相撲秋場所千秋楽 ( 2017年9月24日    両国国技館 )

豪栄道を寄り切りで破る日馬富士(手前)
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 横綱と大関。番付が示すような、気持ちの強さの差が、最後の2番に出た。豪栄道はいつもは右を差しに行くのに、もろ差しを狙ったような立ち合いの当たり。本来なら右を差して、左で跳ね上げながら行けば、当たりの力も出るが、もろ差し狙いだと、当たりの力も弱くなってしまう。決定戦は気持ちを入れ替え攻めて行くのかなと思ったが、押せないと分かるとすぐに引いてしまった。

 対照的に日馬富士の2番目の相撲は、まわしを狙うというよりも前に出ることだけを考え、思い切って当たって行った。精神力で横綱の方がはるかに上回っている証明のような一番だった。結果的に大関は12、13日目に引いて負けた相撲が尾を引いた。引くのではなく、攻め切るためにこれから自分がどうすればいいのか。今場所の悔しさを糧に、一からまた出直してもらいたい。(元大関・栃東)

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2017年9月25日のニュース