道下 初採用の女子マラソンで銀!後半猛追ライバルかわす

[ 2016年9月19日 05:30 ]

男女マラソンT11・12(視覚障害)、2位でゴールし日の丸を掲げる道下美里(右)

リオデジャネイロ・パラリンピック第11日男女マラソン(視覚障害)

(9月17日)
 陸上の女子マラソンは道下美里(39=三井住友海上火災保険)が3時間6分52秒で銀メダル。男子マラソン(視覚障がい)では岡村正広(46=RUNWEB)が銅メダルを獲得した。

 初採用の女子マラソンで、道下が3時間6分52秒で銀メダルに輝いた。序盤は4番手だったが、コパカバーナ海岸沿いの道を粘り強く追走した。15キロすぎ、そして25キロすぎにペースダウンしたライバルたちを次々にかわした。トップには5分以上届かなかったが、2位でフィニッシュ。「必ずメダルを獲る」と誓った言葉通りの結果を手にした。

 道下が「私が誰にも負けない武器」と胸を張るのが「チーム道下」の仲間たちだ。レースでは2人が交代で伴走する。練習で付き添うランナーは約10人いる。そして移動や給水を支援してくれる仲間は100人を超える。「目が不自由な私は1人では走れない。仲間の存在が大きい」。ゴール後は応援に来た仲間の元に駆け寄って歓喜の瞬間を分かち合った。

 ▽女子マラソン(視覚障がい) (1)エレナ・コンゴスト(スペイン)3時間1分43秒(2)道下美里(三井住友海上)3時間6分52秒(5)近藤寛子(滋賀銀行)3時間23分12秒、西島美保子(日本盲人マラソン協会)=途中棄権

 ◇道下 美里(みちした・みさと)1977年(昭52)1月19日、山口県下関市生まれの39歳。下関第一高(現県立下関中教校)卒。中学2年で右目を失明し、25歳の時に左目の視力も低下。0・01以下になり、山口県立盲学校(現県立下関南総合支援学校)に入学し、授業をきっかけに陸上を始める。14年12月には2時間59分21秒の世界記録(現在の日本記録)を樹立。1メートル44、36キロ。

続きを表示

この記事のフォト

2016年9月19日のニュース