秋休場の白鵬 九州場所で1000勝へ「気持ち高まっている」

[ 2016年9月8日 13:56 ]

無念の表情で秋場所の全休場を発表する白鵬

 大相撲の横綱・白鵬(31=宮城野部屋)が都内の宮城野部屋で取材に応じ、38度目の優勝と残り3勝に迫る1000勝が懸かる秋場所(11日初日、両国国技館)を休場することを8日、正式に表明した。

 先場所中に右足親指を負傷し、夏巡業でも左膝付近の炎症が再発。8月29日の番付発表後に4日連続で自宅療養して今週から調整を続けてきたが、本場所を務められる状態ではないと判断した。

 8日時点での診断名は「左膝タナ障害、右母趾伸筋腱損傷、右足関節炎症で4週間の加療を要する」。

 07年名古屋場所の横綱昇進後、全休は初めて。白鵬は症状について「(数日前に)痛みが熱になって(足が)けいれんした。初めての痛み、感覚でした。赤み、腫れは引いたが、ぶつかり稽古をしていませんから」と述べ、取組編成会議前日のこの日に公表した理由を「(自身の取組が決まって)他の力士に迷惑を掛けたくなかった」と説明した。

 今後に向けては「(場所後に)秋巡業、九州場所がありますから、それに向けて治療に励んでいきたい」と復活を誓うとともに、残り3勝に迫る通算1000勝に向けて「今年の締めで、年1回の九州場所を支えてくださる、応援してくださる方々の目の前で見せたいという気持ちが高まっている」と約束。厳しい状態の中で、ここまで諦めずに稽古場に来て調整したことについては「何とか期待に応えたいという気持ちと、全力士が場所に向けて厳しい稽古をやっていますから自分も汗を流さないといけないと思った。ぶつかり、四股、すり足もできなかったが、自分なりに汗をかきたいなという思い。頑張ったという感じはします」と話した。

 白鵬の休場は1年前の秋場所で3日目から途中休場して以来。全休となると、大関だった06年九州場所以来、10年ぶりとなる。20年東京五輪まで現役という最大目標を見据え、酷使し続けてきた羽を完全に一休みさせる。

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