日本初の“ナイキ女子”葭葉が66 恩返しの首位発進

[ 2016年6月24日 05:30 ]

1番、ティーショットを放つ葭葉ルミ

女子ゴルフツアー アース・モンダミン・カップ第1日

(6月23日 千葉県袖ケ浦市 カメリアヒルズカントリークラブ=6541ヤード、パー72)
 葭葉ルミ(23=富士住建)が6バーディー、ボギーなしの66をマークして、イ・ボミ(27=韓国)とともに首位に並んだ。開幕2戦目に右足首を骨折して出遅れていた23歳がツアー初勝利に向けて好発進した。リオデジャネイロ五輪出場を目指す大山志保(39=大和ハウス工業)は首痛のため欠場した。
【第1R成績】

 6バーディー、ボギーなしのラウンドを終えて葭葉は「きょうは100点満点です。パットが良かったので落ち着いてできた」と目尻を下げた。

 雨の中でティーオフ。序盤のピンチを切り抜けると4番は5メートル、5番は8メートル、6番は3メートルバーディーパットを沈め、7番は残り70ヤードから58度のウエッジで1メートルに付けて4連続バーディー。雨が上がった後も「暑いけど着たままの方が体が回り過ぎなくて良い」とスイングの感覚を変えないようにレインウエアを脱がずにプレー。16、17番はいずれも第2打をピンそばに付けて連続バーディー。パット数を出場144選手中最少の23で収めて14年ニチレイ・レディース以来の首位発進につなげた。

 23歳の誕生日だった3月12日、ヨコハマタイヤPRGRレディース第2日にコース内の階段で右足首をひねった。診断名は「右腓骨遠位端(ひこつえんいたん)骨折」。以前骨折した箇所に亀裂が入り、復帰まで2カ月と言われた。長期離脱を見据えて3月26日に公傷を申請し、4月11日に適用が認められた。

 「ナイキさんや所属先に申し訳ない」。昨年の全米女子オープンで14位に入ったことが評価され今年1月に日本女子で初めてナイキとグローバル契約を結んだ。期待を掛けられていた分、落ち込んだが、休養中に同社の社長やスタッフから激励の言葉を記した色紙を贈られて奮い立った。2週間安静にした後、ギプスを着けたままパット練習から再始動。4月下旬のサイバーエージェントで復帰した。

 「今は試合に出ることがうれしい。一試合一試合大事にしている」。骨折した右足首は雨が降ると痛みが出る。その痛みがゴルフができる喜びを教えてくれる。離脱中に支えてくれた人たちに恩返しするため、残り3日間も一打一打を大切にする。

 ◆葭葉 ルミ(よしば・るみ)1993年(平5)3月12日、東京都生まれの23歳。10歳でゴルフを始める。千葉日大第一高出。12年プロテスト合格。昨季は賞金ランク41位。昨年の全米女子オープンでメジャー初出場し14位。趣味はバス釣り。1メートル60、56キロ。

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