松山に「ありがとう」の声 自己最多10バーディーで9位

[ 2015年7月27日 05:30 ]

<ダンロップ・スリクソン福島オープン最終日>8番を終えた松山はギャラリーの声援を受ける

男子ゴルフツアー ダンロップ・スリクソン福島オープン最終日

(7月26日 福島県西郷村 グランディ那須白河ゴルフクラブ=6954ヤード、パー72)
 優勝には届かなかったが、大会の主役は間違いなくこの男だった。25位から出た松山英樹(23=LEXUS)は自己最多10バーディーを量産。2ボギーもあったが64をマークし、通算18アンダーの270で9位にジャンプアップし、ギャラリーの声援に応えた。63をマークしたプラヤド・マークセン(49=タイ)が通算24アンダーで13年のタイ・オープン以来となるツアー通算5勝目を挙げた。
【最終R成績】

 ギャラリーの応援に圧巻のバーディーラッシュで感謝の気持ちを表した。松山は自己最高となる18ホールで10個のバーディーを奪ってホールアウト。観衆から「出場してくれてありがとう!」と声が飛ぶ。「僕がプレーをしただけでありがとうと言ってもらえるのは凄くうれしい。声援に4日間支えられたことは間違いない」とホームの雰囲気を心地よさそうに感じていた。

 2、3番の連続ボギーで嫌なムードが漂ったが、これで終わらないのが怪物の怪物たるゆえんだ。前日は熱中症に悩まされたが、この日は「きょうが一番体調が良く、集中できていた」と4番パー5でグリーン左バンカーからの第3打をピンそば50センチにピタッと止めてバーディーを奪うと、その後7番まで4連続バーディーとミスを帳消しにした。後半に入っても勢いは止まらず、13番で2メートル、14番で1メートルを沈めてスコアを伸ばすと、15番は左から下り6メートルのバーディーパットをねじ込んでこん身のガッツポーズ。16、17番を合わせて5連続バーディーとすると、ファンの興奮も最高潮に達した。

 18ホールでの最多バーディー数は9(11年サン・クロレラクラシック第3ラウンドで記録)だったが、それを塗り替えた。「1ラウンドに10バーディーは記憶にない」と顔がほころんだ。時差ボケなどコンディション面で優勝争いには加われなかったものの、万全の状態なら格が違うことを証明した。

 次戦は米ツアーの世界選手権シリーズ、ブリヂストン招待(8月6日開幕、米オハイオ州)を予定しており、その翌週には今季メジャー最終戦の全米プロ選手権(13日開幕、米ウィスコンシン州)が控える。「体調を整えて良いプレーがしたい。ブリヂストン招待も大きな試合ですし、優勝争いをすることができたら」。日本をホットに盛り上げた怪物は再び舞台を米国に替えて快進撃を続ける。

 ≪米ツアーでは8個≫松山のこれまでの18ホール最多バーディー数は日本ツアーではアマ時代の11年にサン・クロレラクラシック第3ラウンドでマークした9個。13年4月のプロ転向後は同年のつるやオープン第2ラウンド、日本ゴルフツアー選手権最終ラウンド、三井住友VISA太平洋マスターズ第2ラウンドで記録した8個が最高。米ツアーでも同じく8個が最高で、これまで14年ドイツ銀行選手権第2ラウンドや15年全英オープン第2ラウンドなどで6度記録している。

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