奈良 ツアー2勝目王手、エラコビッチを逆転「勝てるとは…」

[ 2014年8月4日 05:30 ]

エラコビッチを逆転で破り、決勝進出を決めた奈良

シティオープン 女子シングルス準決勝

(8月2日 米ワシントン)
 女子シングルス準決勝で世界ランキング40位の奈良くるみ(22=安藤証券)は同82位のマリーナ・エラコビッチ(26=ニュージーランド)に0―6、6―4、6―4で逆転勝ちした。決勝では第6シードで世界26位のスベトラーナ・クズネツォワ(29=ロシア)と対戦する。女子ダブルス決勝は第2シードの青山修子(26=近藤乳業)ガブリエラ・ダブロウスキー(22=カナダ)組が奈良、桑田寛子(23=島津製作所)組を6―1、6―2で破って優勝。青山は大会3連覇を達成した。

 1メートル55と小柄な奈良のショットがどんどん鋭さを増し、逆転で準決勝を突破した。ツアーでの決勝進出は、初優勝した2月のリオ・オープン以来2度目。「正直、最後まで勝てると思わなかった」と笑みが広がった。

 第1セットは0―6で落とした。エラコビッチには11年の全仏オープン予選で1ゲームも奪えず負けた。「またかとパニックになった」と悪夢が頭をよぎったが、その時と世界40位の今は違う。第2セット最初の2ゲームを連取されると、珍しくラケットをコートに叩きつけた。「感情を表に出した分、前を向けた」と強引に気持ちを切り替え直後にブレークバック。流れを呼び戻した。

 第3セットは3―2からのサービスゲームを7度のジュースの末に落とし「体力が落ち、力が入らなくなった。危なかった」というが、ここでも持ちこたえた。第9ゲームで相手のミスにつけ込みブレーク。深いショットの打ち合いで勝り、根比べを制した。

 2月以来のツアー2勝目へ勢いは最高潮だ。「あの流れで、もう一度頑張れたのは自信になる。今の自分のプレーを出せればチャンスはある」と頂点をにらんだ。

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2014年8月4日のニュース