沙羅 さらりと4連勝 向かい風安全運転でも130メートル

[ 2014年8月4日 05:30 ]

表彰台で笑顔の (左から)2位の伊藤、優勝の高梨、3位の茂野

 ジャンプの札幌市長杯大倉山サマー大会は3日、北海道・札幌市大倉山(HS134メートル、K点120メートル)で行われ、女子は高梨沙羅(17=クラレ)が127・5メートル、130メートルの合計261・0点で2年連続3度目の優勝。今季国内4連勝を飾った。男子は竹内択(27=北野建設)が126メートル、132メートルの大ジャンプをそろえ、合計262・9点で4年ぶり2度目の優勝を果たした。ソチ五輪で2つのメダルを獲得した葛西紀明(42=土屋ホーム)は4位に終わった。

 圧勝だった。1回目127・5メートルで首位に立った高梨は、2回目さらに飛距離を伸ばして130メートル。2位・伊藤に65・6点の大差。飛距離だけでも2本合計で32メートル差をつけた。これで今夏4戦全勝。気温30度を超える暑さとなったが、涼しげな表情で「前日の失敗を切り替え、きのうよりも良かった。久しぶりのラージヒルで楽しかった」と満足そうに語った。

 女王は冷静だった。2回目。向かい風に乗って飛距離を伸ばしたが、「勝ちにいった。危険と感じたので…。転ぶわけにはいかない」と自ら飛びすぎを抑制しながら、安全運転で130メートルをマーク。着地ではテレマーク姿勢をきっちり入れ、高い飛型点を獲得した。

 今後は6~20日に欧州合宿。オーストリアとスロベニアでジャンプ練習を行う。ソチ五輪のメダリストらと合同練習も予定し、父・寛也さんは「いい刺激になるはず」と目を細めた。今季は来年の世界選手権(スウェーデン・ファルン)を最大目標に戦う。

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