母はスタンドで沙保里見守る「みんなにありがとう」

[ 2014年3月17日 07:55 ]

感激する母・幸代さん(中)の前で、なでしこジャパンの澤(左)と握手する吉田

レスリング国別対抗戦

(3月16日 東京都板橋区・小豆沢体育館)
 葬儀翌日からスタンドで愛娘を見守った吉田の母・幸代さんは「本当にホッとしました。ここ(試合場)に来ると大きな声を出せるし(栄勝さんの死を)忘れられる感じがした」と目を赤く染めた。

 ロシアとの決勝は吉田の勝利はもちろん、自宅の道場・一志ジュニア出身の土性が69キロ級でロンドン五輪72キロ級女王のボロベワに逆転勝ちしたことに大喜び。「みんな逆転とか、凄い勝ち方してくれて…。皆さん“お父さんのおかげ”と言ってくれたけど、私はみんなにありがとうと言いたい」と話した。

 吉田に関し「こういう精神状態で“負けたらどうしよう”と思っていた」と母の顔も見せたが「本人が決めたことだから」と世界女王の母の気持ちの強さも口にした。この日の夜、三重県津市内の自宅に戻り、近日中に栄勝さんの故郷、青森県八戸市にも分骨する予定という。

 ▼吉田の兄・栄利さん 同じきょうだいとは思えないぐらい凄い精神力。自分まで背中を押されるような感じがする。(この日は会場で試合を観戦)

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2014年3月17日のニュース