39歳・出来島「出し切った」 会心レースで6位入賞

[ 2014年3月17日 05:30 ]

女子5キロフリー立位 ゴール前で力を振り絞る出来島桃子

ソチ・パラリンピック最終日

(3月16日)
 16日にロザフータル・センターなどで行われ、ノルディックスキー距離は男子10キロ座位で久保恒造(日立ソリューションズ)が5位に入賞し、女子5キロフリー立位の出来島桃子(新発田市役所)は6位だった。男子10キロフリー立位の日本勢は新田佳浩(日立ソリューションズ)の17位が最高。女子5キロ座位の江野麻由子(秋田南高)は21位となった。アルペンスキー女子大回転座位で17歳の村岡桃佳(埼玉・正智深谷高)が5位に入賞した。田中佳子(エイベックス)も7位に入った。全競技が終了し、日本は海外での冬季大会では最多に並ぶ金3個を含む6個のメダルを獲得した。

 会心のレースだった。ノルディック距離女子5キロフリー立位で6位入賞を果たした39歳の出来島は「今までやってきたことを全部出し切った」と、静かな口調の中にも充実感を漂わせた。ベテランらしい読みが当たった。ウオーミングアップの時に雪面が硬いと感じたそうだが、レースまでには解けると判断。雪が硬いと転倒の危険が高くなる下りでも攻められると踏んでスピードを上げ、順位を上げた。

 沈着冷静で無欲だ。メダルや記録への執着もなく「やれることをしっかりやる」ことにこだわる。平常心が、個人で出場した5種目で3種目入賞という結果につながった。全てのレースを終え「この大会を目指して頑張ってきた。後のことはゆっくり考えたい」と話した。この時ばかりは表情をわずかに緩めた。

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2014年3月17日のニュース