被災の中学生が角界入り「前を向いていきたい」

[ 2014年3月1日 18:10 ]

 1日に大阪市内で行われた大相撲春場所の新弟子検査で、東日本大震災で被災した宮城県石巻市の桃生中3年、鈴木章史(15)=玉ノ井部屋=が166センチ、102キロで体格検査に合格し「つらい思いをした人にも、相撲で頑張っていく姿を見せたい」と声を弾ませた。

 自宅は津波で流され、両親ときょうだい6人で仮設住宅に身を寄せた。角界入りのきっかけは、中学1年生だった震災の年の夏に、石巻市に玉ノ井部屋が炊き出しに訪れたことだった。柔道をしていたが誘いを受け、その後は福島県相馬市での同部屋の合宿にも参加した。

 初日前日の8日には卒業式に出席し、人生の大きな一歩を踏み出す。「(家を離れるのは)寂しかったが、やると決めた。前を向いていきたい」と決意を述べた。

続きを表示

2014年3月1日のニュース