ソチ五輪銀・暁斗猛追2位 前半飛躍6位も距離で浮上

[ 2014年3月1日 05:30 ]

 ノルディックスキーW杯複合個人第14戦が28日、フィンランド・ラハティで行われ、五輪個人ノーマルヒル銀メダルの渡部暁斗(北野建設)が今季6度目の表彰台となる2位に入った。前半飛躍(HS130メートル、K点116メートル)で123・5メートルを飛んで6位につけ、トップと34秒差でスタートした後半距離(10キロ)で順位を上げた。ヨハネス・ルゼック(ドイツ)が前半4位から逆転優勝。3位に入ったエリック・フレンツェル(ドイツ)が2季連続2度目の個人総合優勝を決めた。

 ソチ五輪で喜びと悔しさを味わったエース渡部暁斗が、戦いの場を再びW杯に戻して躍動した。後半距離は5番手集団から上位をうかがい、5キロを過ぎたあたりで2位に浮上。トップには7秒及ばなかったが2位に入り、個人第13戦に続く表彰台となった。

 「五輪は終わったこと。次はW杯で1勝を挙げたい」。前日の予備飛躍は26位に終わったが、助走路の滑りで思いついたことを試し「それが失敗しただけ」と気にするそぶりはなかった。この日の前半飛躍は強めの向かい風も受けて123・5メートルまで伸ばし、トップと34秒差。まずまずの位置につけ「得意な台ではないけど悪くない」と落ち着いていた。そして距離での逆襲につなげた。

 五輪では個人ノーマルヒルで銀メダルを獲得したが、個人ラージヒルは6位、団体は5位と納得のいく勝負ができなかった。大会後に「逆にやる気が出てきた」と話し、すぐに気持ちを切り替えた。「一試合ずつしっかりやる」。2季ぶりの優勝を目指し、今季の残り3戦に臨む。

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2014年3月1日のニュース