桐生に伊東部長が“二刀流”のススメ 200に挑戦を

[ 2013年8月20日 06:00 ]

モスクワの空港でロシア帽をかぶって前日のボルトのようにダンスを踊る桐生

 ワンダーボーイに2つの提言だ。陸上の世界選手権に出場した男子短距離の桐生祥秀(17=洛南高)が19日、開催地のロシア・モスクワから帰国の途に就いた。

 10秒01の自己ベストを持つ100メートルは予選落ち、前日(18日)の400メートルリレーは1走を務め、38秒39で日本最年少入賞となる6位。更に進化するため、日本陸連の伊東浩司男子短距離部長(43)がアドバイスを送った。

 (1)データを気にするな 日本陸連の科学委員会がレースを詳細に分析しているが、「まだ17歳だし、データにとらわれなくていい」と伊東短距離部長。同部長の目には桐生が最高速度の数字などを気にしているように映り、「何も考えずに勢いで走ってもらいたい」と話した。

 (2)来年は200メートルも 桐生の今季は100メートルが主戦場で、200メートルは高校総体で走っただけ。「今の走りを見ていると200メートルの方が爆発しそう」と同短距離部長。ウサイン・ボルトを筆頭に世界では100&200メートルの2種目挑戦はスタンダードで、「もっと200メートルに取り組んでもらいたい」というのが本音だ。

 桐生は10月の国体に出場。来年の最大目標は世界ジュニア選手権(米オレゴン州ユージーン)だ。「今回の経験はプラスになる。いい流れでいきたい」と次のターゲットに向かって走り始める。

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