遼 入れ替え戦でシードつかむ!「今の自分には自信がある」

[ 2013年8月20日 06:00 ]

最終ラウンド、ホールアウトし、ギャラリーにあいさつする石川遼。通算5アンダーの26位となった

USPGAツアー・ウィンダム選手権最終日

(8月18日 米ノースカロライナ州グリーンズボロ・セッジフィールドCC=7127ヤード、パー70)
 31位から出た石川遼(21=CASIO)は67で回り通算5アンダーの26位で終えた。獲得賞金は42万5541ドル(約4128万円)で賞金ランクは149位、フェデックスポイントランクは141位にとどまり来季シード権獲得圏内の125位以内に届かなかった。入れ替え戦に位置づけられる下部(ウェブドットコム)ツアーファイナル4試合(29日開幕)で来季の出場資格獲得を目指す。

 石川は5番からの4連続バーディーで一気に9位まで浮上。単独5位以内が条件のシード権獲得に望みをつないだ。だが12番のダブルボギーで万事休した。HPバイロン・ネルソン選手権の10位に次ぐ今季2番目の好成績にもむなしさが残った。

 米ツアー参戦1年目を「序盤は目を覆いたくなるような内容。雰囲気になじむのに時間がかかった」と振り返った。不振の原因はドライバーショットとパットだった。

 長いコースを攻略するため飛距離を求めスイング改造を繰り返した。昨夏悪化した腰痛が長引いたため腰への負担を考慮して振っていたことも響いた。理想のスイングを完成できないままミスを連発した。

 日本なら曲げてもラフが浅くグリーンを狙える。だが米ツアーのラフは深く、粘りがあり脱出さえ難しく傷口が広がる。1Wの平均飛距離291・3ヤードはランク67位とまずまずだがフェアウエーキープ率55・48%は164位。1Wのミスがスコアを崩す要因となった。

 パットは、特にショートパットの不調が深刻だった。5フィート(約1・5メートル)以内の成功率は94・17%で179位、5~10フィート(約1・5~3メートル)は46・38%で180位。日本は整備されたベント芝のグリーンが大半だが、米国には、葉の生え方が均一でなく転がりが不規則なポアナ(スズメノカタビラ)、芝目が強くボールが急に曲がるバミューダグラスなど、クセのある芝のグリーンが多く、大会ごとに多様な芝に対応しなければいけない。ラインを読みづらいためショートパットを強めに打つ選手が多いが、石川はうまく適応できなかった。短いパットを外すと「さらに内側につけなければならない」重圧が生まれる。アプローチやショットにも悪影響は及んだ。

 それでも終盤2戦連続で30位以内に食い込み光明も差し込んだ。入れ替え戦に臨む石川は「今の自分には自信がある。やっと(体の)調子が戻って来た」と明るく振る舞った。

 ▽米男子ツアーの出場資格 (1)メジャー優勝による複数年シードを含むツアー大会優勝者(2)各大会の成績に応じ配分されるフェデックスポイントまたは賞金でランク125位以内(3)下部ツアーから昇格する25選手(4)下部ツアーファイナルの上位25選手((3)の25選手を除く)――に来季ツアーの出場資格が与えられる。ツアーメンバー外の選手が125位以内相当のフェデックスポイントまたは賞金を獲得した場合も同様の資格が得られる。またフェデックスポイントまたは賞金でランク126~150位なら準シードとなり数試合に出場できる。

 ▽米下部ツアーファイナル 出場できるのは(1)レギュラーツアーでシード権を獲得できなかった、フェデックスポイントまたは賞金のランク126~200位の選手(2)下部ツアーの賞金ランク75位以内の選手(3)レギュラーツアーメンバー外でランク126~200位相当のフェデックスポイントまたは賞金を獲得した選手。4試合を戦い、獲得賞金で上位25人(下部ツアーの賞金ランク25位以内を除く)に入れば、来季のレギュラーツアー出場資格を得る。

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2013年8月20日のニュース