松山 日の丸背負う!リオ五輪強化指定に名乗り!

[ 2013年5月22日 06:00 ]

11年マスターズで袖に日の丸をつけたウエアを披露した松山

 男子ゴルフの松山英樹(21=東北福祉大)が2016年のリオデジャネイロ五輪出場に名乗りを上げたことが21日、分かった。7月にも日本オリンピック委員会(JOC)の定める強化指定選手に認定される。リオ五輪ではゴルフが112年ぶりに正式種目に復活。昨年末の世界ランキングの日本人上位男女各8人が強化指定の対象となっているが、同8番目だった松山は他の男子プロに先駆けて3月上旬に申請を済ませた。国内ツアーでプロ2戦目で優勝した怪物が「日の丸」を背負う覚悟を決めた。

 リオでの金メダルへの第一歩は、強化指定選手となることから始まる。「3年後にどういう選手になってるかは想像できない」。20日に日本外国特派員協会での記者会見でそう語っていた松山は、同時に「でも五輪に出てみたい気持ちはもちろんある。目指して頑張っていきます」と熱い思いも隠さずに語っていた。

 ゴルフは112年ぶりに復活する競技とあって、プロゴルファーがJOCの強化指定を受けるのも当然、今回が初めてになる。昨年4月に日本ゴルフ協会(JGA)が立ち上げた「五輪競技対策本部」では、その対象基準を年末の世界ランク上位男女各8人とした。それに従い女子では4月1日付で宮里藍、宮里美香らがすでに認定を受けた。

 一方で男子は制度の周知徹底が遅れたために4月からの開始を断念した。ただし、そんな中で3月上旬に真っ先に手を挙げた候補選手が松山だったという。強化指定選手は3カ月ごとに追加が可能で、男子も顔ぶれがそろえば、7月にも認定される見込み。男女の全強化選手が出そろった段階で正式発表される。

 強化指定選手ならばナショナルトレーニングセンターや国立スポーツ科学センター(ともに東京都北区)も活用できる。スイングの動作解析などはもちろん、栄養学、医学的なサポートも受けられる。松山もアマ時代はJGAナショナルチームメンバーとして、これらの施設を使っていたが、プロゴルファーとして利用するには現状ではJOCの強化指定選手になるしかない。

 清新なゴルフ界のニュースターとあって、今後はJOCの「シンボルアスリート」に抜てきされる可能性もある。CMを通じて国内での五輪の推進役となる大役。現在はレスリングの吉田沙保里や体操の内村航平、フィギュアスケートの高橋大輔らが務めている。世界のメジャー、そして五輪を見据えて怪物はますますその存在感を高めていきそうだ。

  ≪ナショナルチームで実績≫松山は、これまでも日の丸をつけて国際大会で実績を残している。08年にナショナルチームのメンバーに初選出され、10年アジア大会(中国・広州)は個人14位、団体6位。11年ユニバーシアード(中国・深?)は個人、団体ともに優勝した。日本、韓国、台湾の対抗戦ネイバーズトロフィーチーム選手権にも2度出場し、11年は個人、団体ともに3位、12年は個人2位、団体優勝。また、ナショナルチームとしての出場ではないが、アジア・アマチュア選手権(現アジア・パシフィック・アマチュア選手権)では10、11年に連覇を達成し、翌年のマスターズ出場権を獲得した。

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