元世界王者・穴井が引退表明 全日本選手権で花道

[ 2013年4月28日 16:31 ]

柔道全日本選手権を前に開かれた記者会見で、引退を表明する穴井隆将

 柔道男子で昨夏のロンドン五輪100キロ級代表だった元世界王者の穴井隆将(28)=天理大職=が28日、「五輪まで無我夢中で走り、精神的にも肉体的にもきつかった。ここで一区切りをつけたい」と話し、29日の全日本選手権(日本武道館)を最後に引退すると表明した。4月に母校の天理大柔道部副監督に就任し、奈良教大大学院で指導者の勉強を始めている。

 東京都文京区の講道館で行われた同選手権の記者会見で「柔道人生の全てを懸け、最後の闘いとなる決意で畳に上がる」と晴れ晴れとした表情で話した。

 大分県出身で奈良県の天理高、天理大と進み、2010年世界選手権を制した。期待されたロンドン五輪は2回戦で敗退した。昨秋に全日本柔道連盟の強化指定選手を辞退し、国際舞台から退いた。全日本選手権は09年に勝っており「非常に思い入れの強い大会。支えてくれた周囲に感謝の気持ちを伝えるには最高の舞台になる」と感慨を込めた。

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2013年4月28日のニュース