辞意翌日の理事会なのに…全柔連・上村会長、進退説明なし

[ 2013年4月28日 06:00 ]

臨時理事会を終え、記者の質問に答える全柔連の上村春樹会長

 全日本柔道連盟(全柔連)は27日、東京都文京区の講道館で臨時理事会と全国理事長会議を行った。第三者委員会の中間報告を受けて前日に辞任を示唆した上村春樹会長(62)だったが、自らの進退について理事らに説明は一切なし。一方で出席者から質問もなく、全く話題に上らなかった。

 組織のトップが「中間報告を精査して進退を明らかにしたい」と語った翌日の臨時理事会。ところが、議論されるべき最大の議題を置き去りにしたまま、第三者委員会の中間報告の説明などに時間を費やした。

 理事長会議でも各都道府県から集まった参加者は、その話題を避けるかのように口をつぐんだ。相も変わらず上意下達で物申せない体質のままなら、改革など望むべくもない。藤田弘明副会長は「まだやると思いますよ。私は(辞めると)聞いたわけでも、見たわけでもない」と会長続投の見解。第三者委員会から組織ぐるみと認定された強化留保金の仕組みについても「全柔連ではなく強化委員会として集めた金だから」と認識不足を露呈した。

 上村会長も「(進退について)きょう説明しなかった理由はない。中間報告を読み込んでゆっくり考えたい」と歯切れが悪かった。辞任が全てを解決するわけではないが、ずるずると会長職にとどまるようなら、全柔連の問題にケジメはつかない。

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2013年4月28日のニュース