「忘れられない経験与える」猪瀬知事、五輪東京招致をアピール

[ 2013年1月10日 20:45 ]

ロンドンでの海外メディア向けの記者会見でポーズをとる(左2人目から)東京招致委員会の竹田恒和理事長、東京都の猪瀬直樹知事、サッカー女子の澤穂希選手ら

 2020年夏季五輪の開催を目指す東京招致委員会は10日、ロンドン市内で海外メディア向けに記者会見を開き、招致委会長を務める東京都の猪瀬直樹知事は「世界中の観客や選手にユニークで忘れられない経験を与えられる」とアピールした。

 初の海外PRの機会で、同市中心部の五つ星ホテルで行われた。日本のメディアを含め63社、105人が出席した。

 サッカー女子の澤穂希選手らと晴れやかな表情で現れた猪瀬知事は「世界で最も安全で先進的な大都市の中心で開催されるダイナミックな祭典になる」と東京での開催意義を説明。英語を交えながら、運営能力が高いことなど開催計画の特徴を訴えた。

 自身が昨年、東京マラソンを完走したことにも触れ「この経験からスポーツの持つ夢や希望を与える力をあらためて学んだ。招致マラソンも勝利できるよう一歩一歩進んでいきたい」と語った。

 海外メディアから質問が相次ぎ、東京電力福島第1原発事故の影響を問われると「現在の東京の放射線量はロンドンと変わらない」と強調。領土問題をきっかけとする日中関係については「両国が平和的に解決する方向に向かうと確信している」と答えた。

 知事は記者会見後「こういう場を設定することは常に情報を世界に発信するという意味合いからみてもいいことだ」と感想を述べた。ロンドン五輪関係者らと面会するなどし、12日に帰国する。今回の訪英は知事就任後、初の外遊。

 招致委は7日、詳細な開催計画「立候補ファイル」を国際オリンピック委員会(IOC)に提出し、国際プロモーション活動が解禁になった。16年五輪を開催するリオデジャネイロも立候補ファイル提出直後にロンドンでPR会見をしたとして、今回の会見を決めた。

 東京はマドリード、イスタンブール(トルコ)と招致を争う。開催都市は9月7日のIOC総会で、約100人の委員による投票で決まる。(共同)

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2013年1月10日のニュース