筑波大 国立大初の日本一へ!キーマンは1年生WTB福岡

[ 2013年1月10日 06:00 ]

熱のこもった練習を行う福岡(右)ら筑波大フィフティーン

 ラグビー大学選手権決勝の筑波大(関東対抗戦1位)―帝京大(関東対抗戦1位)戦は13日に東京・国立競技場で行われる。国立大初の優勝を狙う筑波大は9日、茨城県つくば市で練習。4連覇を狙う王者帝京大との大一番へ向けて、古川拓生監督(44)はルーキーのWTB福岡堅樹(1年)をキーマンに指名した。

 決勝の先発メンバーが発表されるのは試合2日前だが、指揮官は期待の選手として、堂々と1年生の名前を挙げた。「15人のメンバーのうち、2、3人はその時の勢いで決めたい。福岡には勢いがある。チームに大きなムーブメントを起こしてほしい」。チームとしてはもちろん、国立大としても初の優勝が懸かる大一番のキーマンに、50メートル5秒8の快足WTBを指名した。

 チームの約3分の1を占める“1浪組”の一人だ。進学校の福岡高で花園に出場し、医者の道を目指して高3時には筑波大医学部を受験したが失敗。1浪して前期試験で再挑戦したが不合格で、筑波大情報学群に進んだ。入学直後は1年間のブランクの影響に苦しんだ。しかし、11月の対抗戦の日体大戦で6トライを奪う鮮烈デビュー。大学選手権に入ってもチーム最多の5トライをマークしている。浪人中84キロまで太った体重を76キロまで絞り、筋肉をつけて現在83キロ。「体は戻ってきている。以前よりもパワーがある」と手応えがある。

 帝京大には11月の対抗戦で24―10で勝っているが、指揮官の目は冷静だ。「チームの上限の力は帝京の方が上かもしれない。だが、ちょっとした掛け違いで対抗戦の時のような結果になる」。強力FWを擁する帝京大に対し、バックスで勝負する展開に持ち込めれば、チャンスは広がる。福岡は「自分は帝京大にとって、嫌なタイプだと思う。外で崩していきたい」と強気に言った。

 ◆福岡 堅樹(ふくおか・けんき)1992年(平4)9月7日、福岡県生まれの20歳。福岡高―筑波大1年。5歳でラグビーを始める。U―17日本代表、09、10年高校日本代表候補。50メートル5秒8。ポジションはWTB、FB。1メートル75、83キロ。

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