元大鵬の納谷氏、二所ノ関部屋消滅に悲痛「何とか再興を」

[ 2013年1月10日 16:01 ]

 大相撲で史上最多の優勝32回を誇る元横綱大鵬の納谷幸喜氏(72)は10日、現役時代に在籍した二所ノ関部屋が初場所(13日初日・両国国技館)を最後に消滅することに「いろいろな方々で築いてきたものがなくなるのだから、わびしいし、寂しい。二所ノ関一門の力で何とか再興してほしい」と悲痛な表情で心境を吐露した。

 納谷氏は元大関佐賀ノ花の弟子として北海道から上京し、1956年秋場所に初土俵を踏んだ。71年夏場所を最後に現役引退するまで二所ノ関部屋で鍛錬を積み、昭和の大相撲で一時代を築いた。「(部屋で)いろんな苦労もしたし、相当な稽古もしたからね」と述懐した。

 “故郷”ともいえる部屋の歴史が途絶えてしまい、やり切れない気持ちに包まれている。「時代の流れと言ってしまえばそれまでだが、そうとも言い切れないものがある。人生いろいろあるが、何とも言えない思いだ」と声を絞り出した。

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2013年1月10日のニュース