木戸涙の初V 股下84センチ美脚のニューヒロイン誕生

[ 2012年7月23日 06:00 ]

17番、バーディーパットを決め笑顔を見せる木戸愛

女子ゴルフツアー サマンサタバサレディース最終日

(7月22日 茨城県阿見町 イーグルポイントゴルフクラブ=6535ヤード、パー72)
 プロ5年目の木戸愛(22=ゼンリン)が涙の初優勝を飾った。2位に4打差をつけて出ながら前半で並ばれる場面もあったが、後半4バーディーと盛り返して70で回り、通算14アンダーの202で逃げ切った。2打差の2位は全美貞(29=韓国)、不動裕理(35=フリー)は4打差の5位に終わった。
【最終R成績】

 華やかな雰囲気を持つ新しいヒロインが誕生した。木戸は1メートル72の長身に股下84センチという抜群のスタイル。上下とも白黒の縦じまのウエアをまとった姿は、表彰式でプレゼンターを務めたモデルの蛯原友里に引けを取らなかった。全美貞、不動の実力者に競り勝っての初優勝。18番で50センチのウイニングパットを沈めると涙をこぼし、インタビューでは「本当にうれしいの一言」と言葉を詰まらせた。

 試練を乗り越えた。スタート前に「4打差はあってないようなもの」と話していたが、9番で現実となった。7番でボギーを叩くと、9番パー3は第1打を右の林に入れてダブルボギー。この時点で不動らに並ばれた。そこで浮かんだのは「最後まで強い決意でプレーする」ということ。古賀雄二キャディーに「歌いますか」と声を掛けると、大事MANブラザーズバンドの「それが大事」を口ずさみ10番に向かった。負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じ抜くこと…。「追い付かれて、焦るより楽になった」。10、11番の連続バーディーで抜け出すと、12番で全美貞に並ばれても2バーディーを重ねて突き放し、初日から首位を守る完全優勝を成し遂げた。

 元プロレスラーの父・修さんからは幼い頃からトレーニングを受け、宮城・東北高に進学する際には「強い選手にもまれてこい」と送り出してもらった。高校の2年先輩の有村には6月下旬のアース・モンダミン・カップでV逸した夜に「着実にステップアップしているので必ず勝てる」と激励された。多くの人に支えられての勝利だった。

 初優勝を飾ったばかりだが「今年中には2勝目を挙げられるように頑張りたい」と早くも次を見据えた。恵まれた体を生かしたスケールの大きなゴルフで、日本にとどまらず世界も目指していく。

 ◆木戸 愛(きど・めぐみ)

 ☆生まれ 1989年(平元)12月26日、神奈川県横須賀市出身。愛(めぐみ)の名前は「愛される人に」と両親が命名。

 ☆ゴルフ歴 両親の影響で小5の時に近所のジュニア教室に出かけたのがきっかけ。中学時代は、伊沢利光や福嶋晃子が通っていた練習場「第百GC」のスクールで腕を磨く。昨年から申ジエや上田桃子の元コーチ、S・マクレイ氏に師事。

 ☆東北高 有村、原の2学年後輩で、全国団体5連覇を飾った黄金期のメンバー。同校出身女子の優勝は5人目。男子では藤本佳則が同級生。

 ☆モデル顔負け 1メートル72、56キロで股下84センチの美脚。一度もパンツを裾上げしたことがなく、今大会中に計測するまで自分では股下の長さを知らなかったという。

 ☆プロレス 01年の父の引退興行では姉妹でリングに上がって花束を贈呈。木戸家によく食事に来ていた武藤、蝶野、橋本の闘魂三銃士とは「近所のプールで遊んでもらった」思い出も。

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2012年7月23日のニュース