錦織シードの貫禄!1回戦ストレート勝ち

[ 2012年1月18日 06:00 ]

ステファン・ロベールにストレート勝ちした錦織圭

テニス全豪オープン第2日

(1月17日 オーストラリア・メルボルンパーク)
 男子シングルス1回戦で、第24シードの錦織圭(22)は世界ランキング106位のステファン・ロベール(31)に6―1、7―6、6―0のストレートで快勝。現行の世界ランキング制度が導入された73年以降、4大大会で日本男子初のシード選手となった、その実力を見せつけた。同117位の伊藤竜馬(23)も同56位のポティート・スタラーチェ(30)を6―3、4―6、6―3、6―4で下し、4大大会初勝利。日本男子の複数選手が2回戦に進出するのは40年ぶりとなった。

 観客席から黄色い歓声が上がった。第1セットを奪って迎えた第2セット。タイブレークの8―7から、錦織のサービスエースが決まった瞬間だ。「圭さま~」。女性ファンもうっとりするスーパーショットで第2セットを取ると、最終セットは1ゲームも落とさずにストレートの完勝。「プレッシャーになるので、シードのことは考えないようにした。第2セットを取られたらどうなっていたか分からなかった」と淡々と振り返った。

 日本男子で初の4大大会シード選手。800人収容の観客席は立ち見が出るなど日本人ファンが8割を占めたが、浮ついたところはない。相手は世界ランキング106位と格下だったが、スタートからエンジン全開。35度を超える暑さにも最後まで集中力を切らさず「出だしから攻めていけた。理想のテニスができた」と納得の表情だ。

 09年に右肘を負傷して長期離脱するなどこれまで故障の多さに悩まされてきただけに、オフは肉体強化に力を入れた。12月にはハンマー投げの室伏広治が師事するシカゴの理学療法士ロバート・オオハシ氏のもとにも通った。遠征では体脂肪計付きの体重計を持ち運ぶ。以前は大会に入ると食が細くなり、体重が2キロ減っていたが、今は体調管理に余念がない。「昨年の後半からケガは全くない。凄くいい状態」と万全な体調で今大会を迎えた。

 2回戦では94位のエブデン(オーストラリア)と対戦する。4大大会では08年全米オープンのベスト16が最高だが「次の目標はベスト8」。そうきっぱり誓う姿にはシード選手のプライドがにじんでいた。

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2012年1月18日のニュース