はまった“池地獄”遼、ワースト15オーバー発進

[ 2011年8月12日 06:00 ]

12番、第3打をバンカーから放つ石川遼

第93回全米プロ選手権第1日

(8月11日 米ジョージア州ジョンズクリーク アトランタ・アスレチック・クラブ=7467ヤード、パー70)
 今季最後の海外メジャーが開幕した。10番から出た石川遼(19=パナソニック)が“池ポチャ”6発とともに沈んだ。2ボギー、5ダブルボギー、1トリプルボギーと崩れ、15オーバーと出遅れ。85はプロ転向後のワーストスコアで、インの45も米ツアーでのワーストとなった。同じくインスタートの平塚哲二(39=甲賀CC)は2オーバー、72で終えた。

 池、池、また池。石川のメジャー最終戦は屈辱とともに幕を開けた。積極的な攻めが裏目に出た。インから出て2ホール目の11番パー4。石川は第2打で右手前にあるピンを果敢に狙った。だが、ボールは右手前の池にポチャリ。ドロップゾーンからの第4打も5メートルしか寄らず、カップインに6打を要してしまった。「1日4バーディーを目標にしたい」といつも通りのゴルフを誓っていたが、いきなり難コースのわなにはまった。

 悪い流れは止まらない。15番パー3。今大会用に投入した5Wでの第1打は距離感が合わず再び右手前の池に落ちた。池の手前からの第3打はバックスピンがかかり手前のカラーまで戻ってしまいトリプルボギー。16番でボギーを叩いた後は、池越えの17番パー3で再び池に落としてダブルボギーを記録した。左サイドに池が配置される18番は池に2度入れてまたまたダブルボギー。ハーフ45は7月の全英オープン第2日インの43を上回る海外メジャーワーストで、国内を含めても6月の日本ツアー選手権第1日インに並ぶ不名誉記録となった。

 ブリヂストン招待での4位で、一桁順位なら来季米ツアーの賞金シードも見えてくる中、9日には11月にオーストラリアで開催される世界選抜と米国選抜の対抗戦「プレジデンツ・カップ」の世界選抜候補者のミーティングが行われた。石川はノーマン主将と対面。「リョウのことはいつも応援している」と激励を受けた。世界選抜は9月18日時点での候補者の世界ランク上位10人を自動的に選出。同26日に主将推薦の2人が加わる。現在候補者ランクで11位の石川にとって今大会は重要な鍵を握っていた。

 だが、気合は空転。「イーブンパーで回るのも簡単じゃない」と話していたコースで後半もスコアを落とす。4番では6度目となる池ポチャでダブルボギー。アマ時代の07年のブリヂストン・オープンで86はあるが、プロ転向後ではワーストとなる85で初日から危機的状況に追い込まれた。

続きを表示

この記事のフォト

2011年8月12日のニュース