新兵器5Wがはまった!遼くん46位で予選突破

[ 2009年7月25日 06:00 ]

13番ホール、5Wで2打目を放つ石川遼

 男子ゴルフツアー、スポニチ後援・長嶋茂雄招待セガサミー・カップ第2日は24日、北海道千歳市のザ・ノースカントリーGC(7115ヤード、パー72)で行われ、58位から出た石川遼(17=パナソニック)が、この日バッグに入れた5Wを駆使して予選通過を果たした。8番パー4ではカラーからのアプローチで5Wを使ってチップインバーディーを奪うなど70をマーク。通算2アンダーの46位で決勝ラウンドへ進むと同時に、全米プロ選手権(8月13日開幕)へ新たな武器を手に入れた。宮本勝昌(36=ハートンホテル)が66で回り、通算10アンダーで単独首位に立った。

【第2R成績】

 チップインバーディーを決めた石川が、グリーン上で高々と突き上げたのは5Wだった。感性豊かな17歳が機転を利かしたのは8番パー4。フェアウエーからの第2打はグリーン左のカラーへ。「パターで始めから転がすか、SWで上げるか…。でも、どちらもイメージが出なかった」。そこで使ったのが、明け方からの小雨に「湿っている洋芝では2Iは使いづらい」と判断して、代わりにキャディーバッグに入れた5Wだった。

 ボールは内カラーと外カラーの境目にあり、ライは逆目。初日に3Wでのアプローチは経験済みだったが「3Wより数センチキャリーが出る。それで最初の逆目を越えてくれれば…」と判断した。3Wより4度ロフト角の大きい5W(17度)で打ったボールはゆっくりと転がり、約6メートル先のカップに吸い込まれる会心のバーディー。「一度決まると全然違う。PGAツアーはカラーとラフの差が激しいので、ぜひトライしたい」と、全米プロ選手権へ向けた新たな武器に手応えを口にした。

 5Wは幸運も呼んだ。13番パー5で左ラフからの第2打はピンまで230ヤード。池越えの2オンを狙ったが、キャリーが出ず「水しぶきが上がった時点で池に入ったと思った」。だが、池ポチャではなく“水切りショット”となったボールはグリーン手前のラフへ。「ラッキーでした」。ここをパーで切り抜けたことでカットラインぎりぎりの46位で予選を突破。まさに5Wさまさまだった。

 昨年の大会ではカットラインに2打差で予選を通過しながら、最終的には3位に食い込んだ。「きょうは合格点。トップ5、トップ10は狙えると思う」。アプローチの引き出しを増やした石川が、決勝ラウンドで昨年の猛チャージ再現を狙う。

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2009年7月25日のニュース