白鵬“1敗対決”制した!25日にもV

[ 2009年7月25日 06:00 ]

白鵬が上手投げで琴欧洲を下す

 大相撲名古屋場所13日目(24日・愛知県体育館)、横綱・白鵬が大関・琴欧洲との“1敗対決”を制して単独トップに躍り出た。立ち合い、得意の右四つの形から琴欧洲におっつけられたが、最後は絶妙のタイミングで左上手を放ち、43秒5の熱闘に決着をつけた。14日目、先場所の優勝決定戦で敗れた日馬富士を下し、結びの一番で2敗の琴欧洲が朝青龍に敗れれば、春場所以来2場所ぶり11回目の優勝が決まる。

【取組結果


 初日から影の薄かった白鵬がやっと脚光を浴びた。激しい優勝争いを展開する琴欧洲との1敗対決。立ち合い、激しいぶつかり合いから得意の右四つの型にしたが、相手の強力なおっつけにじりじりと土俵際まで後退する。しかし、左に回りながら「上手を取りに来るところを待っていた」と絶妙のタイミングで上手投げを決めると館内から大歓声がわき起こった。
 先場所連勝記録を33で止められた因縁の相手に土を付け、1敗を守って単独トップ。それでも横綱は「あっ、そういえばそうだった。でもきょうはきょう、きのうはきのうだから」。優勝争いに関しても「まだ(優勝は)見えてない。みなさん何をおっしゃいます」と余裕の笑みを浮かべた。
 連勝記録が途切れて白鵬は今年の目標を切り替えた。05年に朝青龍が挙げた年間最多勝利84がターゲットだ。この日の白星が今年55勝目。残り2日間も勝てば今年の1場所平均勝利数は14・25。年間85・5勝ペースとなる。新記録樹立も十分可能なだけに目の前の1勝に一喜一憂はしない。
 場所前には床山の床蜂(55=本名加藤章)が過労とストレスが原因で緊急入院した。点滴治療を受けて1日で退院したが、毎日大銀杏(おおいちょう)を結ってくれる父親のような存在である床蜂を元気付けるためにも負けるわけにはいかないのだ。
 14日目、先場所優勝決定戦で敗れた日馬富士を下し、結びの一番で琴欧洲が朝青龍に敗れれば2場所ぶりの優勝が決まる。もう主役の座を譲り渡すつもりはない。

続きを表示

2009年7月25日のニュース