全勝は白鵬と朝青龍 一騎打ちの様相に

[ 2009年1月19日 18:03 ]

栃煌山が寄り切りで玉乃島に敗れる

 大相撲初場所9日目(19日・両国国技館)3場所連続休場から復帰の横綱朝青龍は新大関日馬富士を寄り倒し、4連覇を狙う横綱白鵬は関脇把瑠都を上手投げで下し、ともに無傷の9連勝とした。平幕栃煌山が1敗を喫したため、全勝は両横綱のみとなった。大関琴欧洲は若の里を寄り切って1敗を守り、勝ち越し。大関同士の一番は、かど番の魁皇が千代大海を寄り切り、ともに6勝3敗となった。大関琴光喜は黒海に寄り切られて7敗目を喫した。全勝の2横綱を追う1敗は琴欧洲と栃煌山の2人で、把瑠都は7勝2敗。十両は翔天狼が2敗で単独トップに立った。

 この日から大関戦が始まった朝青龍だが、取り口は厳しかった。左四つで日馬富士に右上手を許しても力負けしない。「うるさい相手だけど、気にせず先に先に攻めた」。星の上がらない新大関を圧倒した。
 正念場だった前半戦を全勝で折り返し、朝青龍は8日目に「一息ついた」と言った。そのせいか、取組後の支度部屋には緩んだ空気が流れた。長女と、12日に来日してこの日から観戦に訪れた父親を呼び寄せ、帰り際には訪れたサッカーの元フランス代表監督のウリエ氏と笑顔で握手した。
 白鵬とのマッチレースの様相を呈してきた。26年ぶりの横綱同士による千秋楽全勝対決への期待は高まる。朝青龍は「余計なことを考えず、一番一番やっていく」と話し、武蔵川理事長(元横綱三重ノ海)も「2人には最高の場面で決めてもらいたい」と後押しする。夢の決戦に向け、朝青龍が気持ちの張りを持続できるかがポイントとなる。

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2009年1月19日のニュース