最後は振り切られるも…上位と互角を証明

[ 2009年1月19日 12:47 ]

 最終セットの第14ゲーム。0―40となり、マッチポイントを握られたクルム伊達が見送ったボールは無情にも、ベースラインの上ではねた。2時間50分のフルセットの戦いを終えたクルム伊達の表情には充実感、疲れ、悔しさ、いろんな感情が入り交じっているように見えた。

 カネピはクルム伊達が昨年復帰してから対戦した選手の中で、世界ランキングが28位と最も高く、昨年の全仏オープンで8強入りした若手の実力者だった。
 第1セットは180キロを超える強烈なサーブとパワフルなフォアハンドに苦しめられ落とした。しかし、第2セットは第1サーブの成功率が32%と落ちた相手に対し、積極的なリターンでリズムをつくり、奪い返した。
 最終セットは我慢比べのラリーが続いた。最後は振り切られたが、クルム伊達はランク30位以内の選手とも互角に戦えることを証明した。
 38歳は大会前に「結果はどうなるか分からない。チャレンジすることが大事」と繰り返した。クルム伊達の挑戦に、これからも目が離せなくなった。(共同)

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2009年1月19日のニュース