もったいない!だってオグシオ強いんだもん

[ 2008年11月14日 06:00 ]

まだまだ“息ピッタリ”に見えます!“オグシオ”こと小椋久美子(奥)・潮田玲子ペア

 13日、東京の代々木第2体育館で始まったバドミントン全日本総合選手権、今大会を最後にペアを解消する女子ダブルスの小椋久美子(25=三洋電機)、潮田玲子(25=同)組が1回戦で岩脇史(29=NTT東日本)、広岡まり香(25=同)組に21―8、21―10のストレートで圧勝。8月の北京五輪以来、94日ぶりの公式戦を白星で飾り、有終の美へ向けて好スタートを切った。

【GO!アスリート】

 最後の雄姿を見ようと集まった1300人の観衆の前で名コンビが躍動した。「きょう負ければ、きょうで終わってしまう。1試合を大切に戦おうと思った」と潮田が話せば、小椋は「きょうの試合はいっぱいいっぱいだったけど(潮田に)助けてもらった」とパートナーを思いやった。
 「試合に入る前に緊張した」(潮田)、「試合に入ってから緊張した」(小椋)と対照的な思いで臨んだ1回戦。平静を保つ潮田のスマッシュが第1セットからさく裂した。左ひざと腰のケガから復帰の小椋も第2セットには調子を取り戻し、「11点を超えてから2人のリズムが合いだした」と終盤は11連続ポイントを挙げてオグシオスマイルを全開させた。
 ペア解消宣言から2日が経過。潮田の母・睦子さん(51)は「きょうの試合を見ていたら、息も合っているし、もったいないなあと思う」と感傷に浸った。だが2人のロンドン五輪に対する情熱の温度差が違うことは事実。別々の道を歩むのはやむをえないことなのかもしれないが、現役続行か引退かで揺れていた娘に、母は自分の思いを伝えた。「私はコートに立っている姿を見たい」。25年間の人生を支えてくれた母親に背中を押された潮田は「やっぱりバドミントンが好き」と思い直してプレー続行を決意した。
 「あしたにつながる勝利でした」と試合後に口をそろえたアイドルコンビ。決勝までの残り試合は「4」。少しでも長くコートで笑い合うため、14日の2回戦でもオグシオは“快勝”しか思い描いていない。

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2008年11月14日のニュース