大斗 W杯へ誓いの出発、エース復活だ

[ 2008年11月14日 06:00 ]

 ノルディックスキー複合で、低迷が続いている日本のエース、高橋大斗(土屋ホーム、道東海大出)が復活を期している。このほどワールドカップ(W杯)遠征に出発した27歳は「(現役)最後になるかもしれないバンクーバー五輪に向けて弾みを付けたい」と今季の活躍を誓った。

 秋田・鷹巣農林高時代の1998年にW杯デビュー。飛躍でリードを奪って距離で逃げ切るスタイルで、2003~04年シーズンW杯最終戦で2連勝を飾るまでは順調だった。
 しかし、その後は腰痛に悩まされて不振が続いた。06年トリノ五輪は精彩を欠き、昨年の世界選手権(札幌)は飛躍で転倒し、左肩と左ひざを骨折。年齢を重ねて「最近は自分の伸びしろが少ないと感じる。昔は体力差を技術で覆すのが楽しかったのだが…」と悩んだこともあった。
 苦境で支えになったのは家族の存在だ。考え込むタイプの高橋は、前向きな性格の春菜夫人のおかげで「気が楽になった」と話す。昨年4月に長男の大飛君が生まれたことも頑張る理由になっている。
 今季は不安を感じることなくジャンプ台に立てるようになり、腰痛も「心配しなくていい」という状態まで回復し、準備は整った。苦手だった距離の実力が上がったこともあり「ジャンプとかみ合えば、まだまだ通用する」と、4季ぶりのW杯表彰台を視野に入れている。

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2008年11月14日のニュース