マヤカから「真也加」へ 夢は指導者で箱根駅伝出場

[ 2008年11月14日 07:25 ]

北京五輪の男子マラソンで金メダルを獲得したワンジル(左)と握手する真也加

 正月の風物詩となった箱根駅伝で1990年代に山梨学院大の切り札で活躍したケニア出身のステファン・マヤカが指導者として「第二の夢」を追っている。3年前に日本国籍を取得し、マヤカから「真也加」に名前も変わった。現在は群馬県の創造学園大で陸上競技部のコーチを務める。

 10月に初出場した箱根駅伝予選会は28位に終わり、本大会出場への夢はかなわなかった。だが選手2人の陸上部から始めてまだ2年。「今年は選手20人になり、やっと楽しみになってきた」。学生時代に名勝負を演じた渡辺康幸・現早大駅伝監督と箱根で再対決するのを心待ちにしている。
 山梨学院大を卒業後はダイエーや日立電線に所属し、札幌国際ハーフマラソン3連覇などロードレースで活躍。最近は指導者の傍ら、日本にいる「ケニア人ランナーの世話役」でも多忙な日々を送る。北京五輪では男子マラソンで同国初の金メダルを獲得したサムエル・ワンジルのサポート役で飛び回った。「母国で大統領主催のパーティーもよかったけど、ワンジルの故郷の祝賀会は競技場が満員になって本当にすごかった」と笑う。
 大学の先輩で初のケニア人留学生として箱根駅伝に出場したジョセフ・オツオリさんが2年前に事故死したショックも乗り越え、日本人になった35歳の「真也加」は「僕が今や日本に約100人いるケニア選手の相談役だ。日本とケニアのかけ橋になりたい」と目を輝かせている。

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2008年11月14日のニュース