遼くん単独首位!タイガーチャージ66

[ 2008年11月14日 06:00 ]

6番、富士山を背に第2打へ向かう石川遼。最終日まで“てっぺん”にいるぞ!

 遼君からタイガーのオーラがあふれ出た――。スポニチ後援男子ゴルフツアーの三井住友VISA太平洋マスターズ第1日は13日、静岡県御殿場市の太平洋クラブ御殿場コース(7246ヤード パー72)で行われ、石川遼(17=パナソニック)が1イーグル、6バーディー、2ボギーで、自己ベストタイとなる66で回り、単独首位に立った。ツアーでは初めての首位発進となった17歳に、米ツアー1勝の今田竜二(32=フリー)もタイガー・ウッズ級の存在感と脱帽。1打差の2位には片山晋呉(35=神奈川クリニック)らがつけている。

【第1R成績 GO!アスリート】

 イーグルが爆発への導火線だった。インスタートの11番パー5。石川は残り232ヤードの第2打を3Iで果敢に狙った。グリーン奧のカラーまで達し、カップまでは7メートル。この第3打をパターでねじ込むと猛チャージが始まった。
 5番で2つ目のボギーを叩いた後の6番では、第1打を左の林に打ち込み、第2打はフェアウエーに戻すだけだったが、残り135ヤードの第3打を9Iでピン手前1メートルにつけてバーディー。終わってみれば、ツアー自己ベストタイの66で回り、自身初の初日単独首位スタートとなった。
 「6番は何とかパーで上がりたいと思ったらバーディーが来た。悪くなると思ったところでいい。きょうを象徴している。何カ月ぶりかで爆発できた」と石川本人も驚いたスコアだったが、それ以上に衝撃を受けたのは、米ツアーから参戦した今田だった。
 14歳で渡米した経歴を持ち、アマ時代にはウッズと競い合った。今季、米ツアーで初勝利を挙げ、日本人初の賞金300万ドル超えを果たし、日本人過去最高の賞金ランク13位でシーズンを終えた。その今田が「ジュニアの時にタイガーと回ったけど、それと同じようなオーラが少し出ていた」と感嘆。「今の時点で石川選手が世界に一番近い存在」と言い切った。
 称賛は続く。「普通、どこに外したらいけないか考えるけど、遼君はまずどこにつければバーディーを取れるか考える。僕にはできない」と規格外のスタイルに舌を巻き、「ショット、パットともうまい上、精神力もある。早めに海外で経験を積んだ方がいい」と早期の世界進出を勧めた。
 「今田さんは言い過ぎだとしても、うれしい。気持ちはきょうと変わらず、攻めていこうと思う」。首位発進でも守る考えはない石川は、夜には12日に41歳の誕生日を迎えた母・由紀子さんら、家族と合流してリフレッシュした。最高峰の米ツアーで活躍する今田も認めた攻撃ゴルフ。また1つ増えた自信とともに、石川は今季2勝目を獲りにいく。

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2008年11月14日のニュース