美姫「無難に」4回転跳ばず3位

[ 2008年10月28日 06:00 ]

エキシビションで演技する安藤美姫

 フィギュアスケートGPシリーズ第1戦スケートアメリカ最終日(26日 米ワシントン州エバレット)は女子フリーを行い、ショートプログラム(SP)2位の安藤美姫(20=トヨタ自動車)は4回転ジャンプに挑戦せず、合計168・42点の3位に終わった。SP3位の中野友加里(23=プリンスホテル)が合計172・53点の2位。GPファイナル2連覇中のキム・ヨナ(18=韓国)がSP、フリーとも1位の193・45点で圧勝した。

【スケートアメリカ】

 安藤は5年ぶりの成功が期待された4回転ジャンプを跳ばず、安全策で3位となった。今季は4回転を「全試合で跳ぶ」と明言。フリー当日朝の練習でも曲をかけて調整し、挑戦を望んだが、モロゾフ・コーチに「最初の試合はミスなくやるべきだ。無難にいこう」と諭されたという。4回転については「昨季から成長できている」との実感はあるが「今回の彼の選択は正しかった。次の中国杯はやる」と不満な様子は見せなかった。
 連続ジャンプの回転不足やスピンでのレベルの取りこぼし、スパイラルでも体勢を崩すなど細かいミスも目立った。表現力を示す5項目の得点は伸びず、フリーで同じバレエの代表作「ジゼル」の楽曲を使用する中野に逆転を許した。4回転ばかりに注目が集まるが、修正すべき課題は多い。
 「次の中国杯でいい結果ならファイナルにも行ける。この結果には満足している」。中国杯では再びキム・ヨナと対戦するが、昨季はスケートアメリカ2位、NHK杯4位でファイナル進出を逃しているだけに油断は禁物だ。

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2008年10月28日のニュース