引退を正式表明、Qちゃん、ファンに謝罪

[ 2008年10月28日 17:07 ]

現役引退の記者会見を終え、会場からの拍手に包まれ涙ぐむ高橋尚子

 2000年シドニー五輪女子マラソンで、日本女子陸上界初の金メダルを獲得した高橋尚子(36)=ファイテン=が28日、東京都内で記者会見し「完全燃焼できた。プロ高橋として、堂々と皆さんの前に立てる走りができなくなった」として現役引退を表明した。

 3月の名古屋国際で惨敗し、アテネに続き北京五輪の代表も逃した後も現役続行を宣言。11月の東京国際、来年1月の大阪国際、同3月の名古屋国際と続く日本の3大女子マラソン連続出場を目指し、5月末から高地合宿のため米コロラド州ボールダーに渡った。だが「精神的、肉体的に限界を感じた」ため、今月10日に第一線を退くことを決めたという。
 小出義雄氏とのコンビで世界のトップランナーとなり、「Qちゃん」の愛称で親しまれた。国民栄誉賞も受賞。01年ベルリン・マラソンでは女子で初めて2時間20分の壁を突破する2時間19分46秒の当時世界最高記録をマークした。今後については「陸上にお返しできるような活動をしていきたい」と語り、最後に関係者への感謝を述べると涙ぐみ、何度も頭を下げて退席した。

 ▼高橋尚子の話 精神的、肉体的に限界かなと思った。多くの経験をする中で台風のように時が過ぎ、今は台風後のさわやかな風が吹いている感じ。完全燃焼できた。

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2008年10月28日のニュース