恩師の小出氏「ショック。残念だね」

[ 2008年10月28日 11:23 ]

2000年9月のシドニー五輪女子マラソンで、金メダルを獲得し小出義雄コーチと笑顔で握手する高橋尚子

 女子マラソンのシドニー五輪金メダリスト、高橋尚子選手(36)=ファイテン=が現役引退を決めたことが明らかになった28日、10年間、師弟関係にあった佐倉アスリートクラブの小出義雄代表(69)は「びっくりした。ショック」と声を詰まらせた。

 夏に米コロラド州ボールダーで顔を合わせ「元気そうだった」と言う。高校、大学時代はほとんど無名ながら、高橋の“直訴”を受け入れる形で門下に迎えた。だれよりも練習熱心な才能を伸ばし、世界の頂点に導いた名伯楽は「あんなに陸上が好きな子なのにどうしたんだよ。40歳ぐらいまでやれると思っていたのに…」と惜しんだ。
 日本女子マラソンの先駆者として知られる増田明美さん(44)は「責任感が強い人。マラソン3大会出場を表明していただけに、この時期の決断はつらかったでしょうね」と気遣った。
 かつての男子マラソンのエース、日本陸上競技連盟の瀬古利彦理事(52)は「かえって良かった」。高橋選手は3月の名古屋国際女子で27位と惨敗しており、「あれだけの選手なのでぼろぼろになるまで走ってほしくなかった」と話した。

 ▼佐倉アスリートクラブ・小出義雄代表の話 びっくりした。あんなに陸上を好きな子なのに、何があったんだよ、という感じ。ショック。残念だね。

 ▼増田明美さんの話 Qちゃんは責任感が強い人。マラソン3大会に出ると言っていたので、この時期に引退を決断するというのはつらかったでしょうね。

 ▼日本陸連・瀬古利彦理事の話 あれだけの選手なので、ぼろぼろになるまで走ってほしくなかった。心配していたので、かえって良かった気がする。これまで、よく頑張ったと思う。

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2008年10月28日のニュース