遼くん2差3位!メジャー初の予選突破

[ 2008年10月18日 06:00 ]

16番、2打目をグリーンに乗せた石川はガッツポーズ

 男子ゴルフツアー日本オープン第2日は17日、福岡県古賀市の古賀ゴルフクラブ(6797ヤード、パー71)で行われ、石川遼(17=パナソニック)がV圏内につけて、メジャー大会初の予選通過を果たした。4位からスタートして3バーディー、2ボギー、1ダブルボギーの72。各選手が軒並みスコアを落とす中で1オーバーで踏ん張り、通算イーブンパーの3位で決勝ラウンドに駒を進めた。永久シードの25勝目を狙う片山晋呉(35=神奈川クリニック)が通算2アンダーで首位に浮上した。

【第2R成績 Go!アスリート石川遼】

 我慢ばかりを強いられて険しい顔のプロたちとは対照的に、石川は満足げに笑うことができた。「最高に幸せです、今は」。メジャーの大舞台。タフなコース設定で知られる日本オープン。大御所・青木とのラウンド。すべてを楽しんでプレーできた。「まさかパープレーで予選を通れるなんて思ってなかった」と予想外の成績に自分自身でも驚いた。

 狭いフェアウエーに深いラフ。コースの難しさを表すように、通算13オーバーのカットラインは99年の日本オープンと並んで大会史上最多カットスコアだった。攻撃的なスタイルの石川には不向きとも言われていたが、得意の1Wで飛距離を稼ぐ戦略は初日に続いて吉と出た。

 13ホールで1Wを握った初日に続いて、この日も12ホールで1Wを強振。16番パー5では2オンに成功し、8番パー4でも300ヤード以上、ドライバーをかっ飛ばしてバーディーにつなげた。15番では第1打で2Iを握ったが「刻む方がドライバーより緊張しました」と振り返ったほどだった。

 メジャー初出場だった昨年の日本オープン(相模原GC)は、メジャー特有のタフなセッティングに打ちのめされ、プロツアー初の予選落ちを喫した。今年は8月の関西オープンで優勝して出場権を獲得。「その時もどれだけ自分が苦しむかを試してみたかった」と苦戦を覚悟していた。

 同じ福岡の海沿いで行われた8月のKBCオーガスタの時には「これだけ風が強いなら、日本オープンではドライバーを抜こうか」という話もしていたというが、結果にとらわれず、自分のスタイルを貫いたことが好結果にもつながった。

 1Wの精度は向上し、トラブルから自滅することもなかった。「1年前の自分ではありえないゴルフができた」。予選落ちのない日本シリーズを除けば、メジャー大会で初めて予選を突破し、自信と喜びをつかんだ。「こういう難しいコースでドライバーを打っていけるのはすごく幸せ。あしたも楽しくプレーできるんじゃないかな」と話す姿に、最年少メジャー優勝への期待感が少しずつ膨らんできた。

 ≪予選落ちの青木は遼くんにエール≫石川と同組だった青木は通算15オーバーで予選落ちとなった。3番パー5では名手らしからぬアプローチのミスでグリーンを往復してトリプルボギー。「オレのゴルフではなかった。しっくりこなかった」と残念がった。石川については「怖がらずに今のゴルフを続けてもらいたい」と話し、ホールアウト時には「もう大丈夫だよ」と本人を激励。声をかけられた石川は「何が大丈夫なのかは分からなかったけど、今のままで大丈夫という意味でとらえたい」と勇気づけられていた。

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2008年10月18日のニュース