また大阪で誤誘導…スタート地点間違えた

[ 2008年5月11日 06:00 ]

 因縁の地で、また誤誘導が起きた。陸上の国際グランプリ大阪大会は10日、長居陸上競技場で行われ、大会主管の大阪陸協の審判員が、男子千六百メートルリレーで第2走者を本来とは違うスタート地点に誘導するミスを犯した。昨夏の大阪世界選手権では、男子50キロ競歩で山崎勇喜(24=長谷川体育施設)が係員の誘導ミスで失格に。バトンがつながったこの日のリレーは失格にならず、日本が3分4秒87で優勝したが、昨夏と同じ舞台で失態が繰り返された。

 レースを見ていた日本陸連・高野強化委員長の声が、冷たい雨を切り裂いた。「立つ位置間違えてるんじゃないの!?」。男子千六百メートルリレーで再び誤誘導が起きた。第2走者は本来、テークオーバーゾーン(バトンを受け渡す20メートルの区間)の起点(長居では青のライン)からスタートするが、大阪陸協の審判員が誤って八百メートルのスタート地点(同ゾーンの中間点、緑のライン)に誘導。先行型の日本の第1走者・安孫子は約10メートル長く走ることになり、失速した。

 ゾーン内でバトンがつながったため失格にはならなかったが、昨夏をほうふつさせる運営側の失態。大会主管の大阪陸協・吉見理事長は「審判員の勘違いですわ。原因は雨と緊張感」と、何とものんびりとした説明。しかし、間違った位置に立った日本の第2走者・金丸は「こういう失敗は許されない」と自身を責め、日本陸連の苅部男子短距離部長も「選手にも非はある」と話した。

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2008年5月11日のニュース