吉田復活V!五輪連覇へ光見えた

[ 2008年3月21日 06:00 ]

 見慣れたはずの表彰台中央からの景色が「ちょっとだけ」違った。失意の連勝ストップから約2カ月。レスリングのアジア選手権第3日、55キロ級の吉田が復帰戦を優勝で飾り「ホッとした。でも、こんなところで泣いていられない」と晴れやかな笑顔を見せた。

 1月19日、W杯で無名の米国選手にまさかの敗戦。連勝記録が119でストップした屈辱は、大粒の涙になって表れた。試合が怖い。その恐怖と闘い続けた。この日も午前中のラウンドは「胃が痛くてもどしそうだった」。だが試合の合間に父・栄勝さんから「3ポイント取るような(きれいな)タックルを決めれば吹っ切れる」と言われ、開き直れたという。
 準決勝ではタックル返しを試みた相手をそのままフォール。決勝も第2ピリオドをテクニカルフォールで締めた。「ここで油断はできないけど、この緊張感を味わっといてよかった」。五輪連覇への道に再び光が差し始めた。

 ≪伊調姉妹はともにV≫すでに北京出場を決めている伊調姉妹はそろって優勝も、反省ばかりが口をついた。姉・千春は「最低の内容だった。勝ち負けより内容にこだわりたかったのに、マットに上がったら勝ちを意識してしまった」とぶぜんとした表情。妹・馨は0―0で抽選クリンチになった試合があったことで「クリンチは絶対になっちゃいけない。自分からポイントを取らないと」と苦笑していた。

続きを表示

2008年3月21日のニュース