左脚に異常!美姫 フリー棄権も

[ 2008年3月21日 06:00 ]

女子SPで8位と出遅れた安藤美姫

 フィギュアスケートの世界選手権第2日の女子ショートプログラム(SP)で8位だった前年覇者、安藤美姫(20=トヨタ自動車)が20日のフリーを棄権する見通しとなった。今大会前のオランダ合宿中に左ふくらはぎを負傷していたことが発覚。午前中の公式練習前に痛みが出たため、来季以降を考えて、大事をとることを決めた。

 ディフェンディングチャンピオンが無念の棄権となった。フリーが行われたこの日の午前中の公式練習で、安藤は本番用の衣装を着て、1度はリンクに立った。しかし、35分間の練習のうち滑ったのは約10分だけ。ジャンプなどの練習はせず、左脚を気にする様子を見せながら、途中で練習を切り上げた。

 安藤を指導するニコライ・モロゾフ・コーチは、大会前のオランダ・ヘーレンフェーンでの合宿中に安藤が左ふくらはぎを筋断裂したことを明かした。そして、この日の練習前に痛みが再発したという。「美姫の左脚の故障は深刻。これ以上演技すれば5カ月近く滑れなくなる」と来季以降を見据えての決断であったことを説明した。

 安藤は会場入りしてからも調子はいまひとつだった。19日のSPでは、左脚への負担に配慮したモロゾフ・コーチから「この試合は最後じゃない。勝つ必要はない。楽しんでいけ」との指示を受け、冒頭の3回転―3回転を3回転―2回転に変更する安全策を取らざるを得なかった。スピンでもバランスを崩すなど万全のコンディションには程遠かった。

 ニコライ・モロゾフ・コーチが棄権を明言し、日本スケート連盟の伊東秀仁フィギュア強化部長も手続きに入った。しかし、競技開始前になって安藤本人が出場の意思を示し、直前まで様子を見ることになった。

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2008年3月21日のニュース