J2町田の黒田監督が53歳誕生日　挑戦する同世代にエール「まずはどっちもやってみること」

53歳の誕生日を選手に祝福される町田の黒田剛監督（中央下）（クラブ提供）
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　J2町田を率いる黒田剛監督が26日、53歳の誕生日を迎えた。クラブによると、非公開で行われた練習後、チームから大きなケーキをプレゼント。選手からは大量の水をかけられる手荒い祝福を受けたという。

　着替え後に報道陣に対応した黒田監督は「約30年教員をやってきて、セカンドキャリアでこんなに楽しい、幸せな時間を与えてもらっている。しかも首位争いができて、選手や皆さんに感謝しかない」と感慨深げに現状を振り返った。

　高校サッカー界で青森山田を全国屈指の強豪に育て上げ、今季52歳でプロ指導者として新たな挑戦を始めた。「自信も保証もなかったけど、飛び込まないと後悔すると思った」。ここまで12勝3分け2敗、2位以下に勝ち点7差をつけ首位を快走。プロ関係者だけでなく、教育界からも大きな注目を集めている。

　新たな挑戦を考えている同じ50代へのメッセージを求められると「まだ成功したわけではないし、無責任なことは言えない」と苦笑い。それでも「確信はなくても、やってみたいことがあるなら、まずは会社をやめたりせずにどっちもやってみる。どこかで踏ん切りをつけて一気に転換していくこともできる。まだ50代はそれができる年齢なので」と、現実的なアドバイスを口にした。

　さらに、人生における挑戦を木登りにたとえた。「木の幹を頑張って登り枝葉まで行けば、隣の木に移ることもできる。持ち場で頑張って結果を出せば、頂点まで行けなくても、違うステージで上に向かっていける可能性も出てくる。そういうことも模索しながら、バイタリティーを持ち続けてほしい」。同世代のチャレンジに、熱いエールを送った。