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川本治氏 セットプレーと左サイドの守備に課題 特に守備時の連係改善を

[ 2022年11月19日 04:30 ]

国際親善試合   日本1―2カナダ ( 2022年11月17日    ドバイ )

<日本・カナダ>後半、声を張り上げ指示を出す森保監督(撮影・小海途 良幹)
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 【川本治 視点】カナダ戦で課題として見えたのは、セットプレーと左サイドの守備だ。セットプレーはあえて見せなかったのかもしれないが、攻守ともにいまひとつで、特に守備時はGKと他の選手の連係がよくなかった。左サイドバックは中山の離脱で長友と伊藤の競争になる。伊藤は前には強いが、スピードがあまりなく背後が弱い。この試合でも谷口との間を狙われていた。

 ボランチは脳振とうから復帰の遠藤と故障明けの守田が欠場したため、田中と柴崎。パワーある相手によくやったが、強力な攻撃陣がそろうドイツが相手なら、より守備が重要で、遠藤と守田ほどの安定感はなかった。

 先発トップ下の南野があまり機能していなかったが、後半途中からボランチに入った鎌田は収穫だろう。一気に流れが良くなった。4―3―3などトップ下を置かないシステムもあるが、トップ下がいれば攻守の切り替えがスムーズになり、攻撃時にFWのサポートも厚くなる。久保や堂安らトップ下ができる選手は多く、鎌田がボランチに入れば起用の選択肢が広がる。

 右サイドに入って先制ゴールを決めた相馬も十分戦力になるし、柴崎のパスは武器になる。板倉もコンディションは問題なく、3バックのオプションも確認できた。FWも後半から出場の上田にスピードがあり、存在感を示したと思う。

 負けたのは残念だが、いろいろなことを試すことができた。勝って反省するのは難しい。負けて課題が鮮明になったことが最大の収穫と言えるかもしれない。(元ジェフ市原強化部長)

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2022年11月19日のニュース